盲目の女性が超難関公務員試験に上位ランクイン 「障害抱える人への意識を変えたい」
インドの超難関公務員試験の上位に、視覚に障害を持つ女性がランクインした。
視覚障害を持つ女性が、インドの連合公務員Union Public Service Commission(UPSC)の試験で48位にランクインしたことが、現地メディア『Hindusthan Times』で報道された。
■努力を惜しまない盲目の女性
インド・デリー北西部にある町のラニケラに在住のアユシさん(29)は、生まれた時から盲目だった。地元の私立小中高校、デリー大学のShyama Prasad Mukherji Collegeを卒業後、Indira Gandhi National Open Universityから歴史の修士号を取得した。
2019年にデリー地方公務員「Delhi Subordinate Services Selection Board(DSSSB)」の試験に合格し、現在はデリー市立の女子校で高校2年生と3年生に歴史を教えている。インドの連合公務員(UPSC)試験には、教師としての職務を同時に行いながら、5回目の試みで合格しを果たした。
「視覚障害の教師として、生徒に教えることに多大な努力をしました」「教えることは情熱であり、それは仕事としてだけではありません」とアユシさんは述べている。
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■周囲からの温かいサポート
試験の結果発表以来、アユシさんの電話には親族や友達からお祝いのメッセージが寄せられ、通知が鳴り止まないという。
母親のアシャ・ラニさん(54)は、上級看護師として2020年まで勤めて、娘の勉強のサポートのために自主退職した。「神は娘の視力を奪われたが、それと同時に道を示してくださった。難しい挑戦にも関わらず、娘は戦い、勝利し、諦めなかったことを誇りに思います」と話している。