メイドたちも関心… 漫画家・赤松健がアキバで「マンガ文化守る」と第一声
『ラブひな』『魔法先生ネギま!』などの作者である赤松健氏が秋葉原で演説。参院選に向けた意気込みを明かした。
参院選が22日公示(7月10日投開票)され、自民党公認で比例代表に立候補している漫画家・赤松健氏が同日、東京・秋葉原で第一声。「漫画、アニメ、ゲーム文化、作家、そして秋葉原を守るため戦いたい。こんな漫画家が一人いてもいい!」と訴えた。
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■海賊版サイトの撲滅
これまで手掛けた単行本の総発行部数は5,000万部。『ラブひな』『魔法先生ネギま!』などのヒット作を生んできた赤松氏が主張するのは「海賊版サイトの撲滅」だ。
「世界に発信できる漫画界で暗い影を落としているのが海賊版。作家への打撃が大きく、被害額は1兆数千万円。これは出版業界の総売上に匹敵する額だ。それを撲滅するため、これまで海賊版サイトの収入源である広告代理店に訴訟を起こし、完全勝訴を勝ち取った。ただ一人で行動するには限界がある。海賊版サイトのサーバーなどはベトナムなどに点在しており、議員になったら直接現地にいって問題解決する議員外交を行いたい」(赤松氏)。
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■岸田首相も同調
19日には岸田文雄首相と漫画家の座談会にも参加した。
首相の「成長の源泉はハードではなくソフト。マンガは重要な存在」という言葉を受け、「日本文化を知る入口として『アニメ外交』『マンガ外交』を強化したいと提案したところ『素晴らしい』と回答も頂けた」と手応えを明かす。
しかし、海賊版サイトの横行に加え、インボイス制度の改善、フリーランス・下請けの待遇改善など、漫画界における問題はまだまだ山積みだ。一方で2013年、児童ポルノ禁止法改正の動きが起こった際、マンガ、アニメなど創作物の不当な表現規制を除外させるため独自のロビー活動を展開し、阻止したという実績もある赤松氏。
「これまでなぜ漫画家が立ち上がらなかったのか。漫画家が創作に集中できるよう、新人作家がさらに生まれるよう、私が代表となって戦っていきたい。場合によっては他国、自民党、総理大臣とも戦っていく」と訴えた。
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■アキバ流の発信で
街頭演説では、「オタク属性がある人」向けのポップなデザインのビラと、「一般人」向けの少々お硬いビラの2種類を用意。相棒は自身の代表作キャラを描いた「痛」街宣カーだ。
集まった100人近いアキバファン、そして現地でビラを配っていたメイドたちも演説を聞き入るなど、一定の反響もあった。目指す票数は「54万票以上」(赤松氏)と壁は高いが、「表現の自由を守り抜く市民のパワーを示さねばならない」と意気軒昂。ここ秋葉原を起点にしてオタクの力を結集していく。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)