政治家を批判したら侮辱罪で捕まる可能性? 弁護士に聞いてみると…
侮辱罪が厳罰化されたことで、「税金ドロボーも罪?」という声も…。
■弁護士に聞くと…
政治家を批判することで侮辱罪に問われる可能性はあるのだろうか。スポーツ関係法務や誹謗中傷問題を多く扱う山本健太弁護士に話を聞いた。
「先日、侮辱罪厳罰化の改正法案が成立しました。これに伴い、例えば、政治に関する批判もしづらくなるのではなどの不安を耳にすることがあります。もっとも、今後も適正な批判に対しては、表現の自由(憲法21条1項)との調和の観点から違法性が阻却(※しりぞけたり、さまたげるという意味の法律用語)される余地があり得ます。ただし、違法性が阻却されるためには違法性阻却事由が充たされる必要があります。そのため、そもそも、例えば「死ね」「きもい」など、侮辱罪に該当する可能性のある表現を用いないなどの注意は引き続き必要です」(山本弁護士)。
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■どちらも重要
つまり、表現の自由も、人に対する社会的評価もどちらも重要なものであり、直ちにどちらが優先すると言えるものではないということだ。
ネット上では、誰もが気軽に意見を言える時代だが、一人一人が自分の使う言葉に責任を持つ必要があるのかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)