日本に1つだけの牛丼店「丼太郎」がついに… 記者が見た”非情な現実”
ドラマのような歴史のある「丼太郎」。お店に足を運ぶと「異変」が…。
■お店に入ると…
外のメニュー表を見て気付いた。牛丼並の値段が上がっているのだ。
20年に訪れた際は290円だったが、現在は330円になっている。時代に逆らうかのように200円台を維持していたが、昨今の厳しい状況で値上げを余儀なくされたのだろう。
再スタートを遂げたお店がここまで追い込まれたところに「非情な現実」を感じた。気を取り直してお店の中へ入る。
スタッフ1人で回す店内は満席だった。作業服を着た中高年の男性が多かったが、若い女性客の姿も見受けられた。
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■懐かしの味
「丼太郎」には納豆丼(並250円)という気になるメニューもあるが、今回は牛丼大盛りを注文。お値段は味噌汁付きで45o円だ。
味は「この世のものとは思えないウマさ」「ほっぺたが落ちそう」などと表現するものではない。まさに「こういうのでいいんだよ」を体現したような味だ。
濃いめに味付けされた牛肉、柔らかく甘めな玉ねぎ、そして卓上の真っ赤な紅生姜…。これ以上何もいらないくらい完成された一杯だ。
「丼太郎」にも値上げの波は訪れていた。それでも昔懐かしの一杯を提供し続けるお店が生き残ることを願うばかりだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)