アニサキス、夏だけじゃなかった… 医師が警告する魚の「危険な食べ方」
元AKBの板野友美がなったことでも話題のアニサキス。予防法を聞いてみると…。
■家で調理する際の注意点
家で魚を調理する際に気を付ける点も聞いてみた。
「60度以上で1分程度は加熱するようにしましょう。冷凍による処理は、マイナス20度で24時間以上冷凍する必要がありますが、家庭用冷凍庫ではマイナス20度までは達しないため注意が必要です。内臓を処理した後に半身などにして冷凍しやすくするとともに、48時間以上の十分な冷凍時間を取るようにしましょう。難しい場合は最初から冷凍解凍品を選ぶことをおすすめします。生食にこだわる場合は、内臓処理がきちんとされている鮮度が高いものを選んでいただくとともに、自身で目視による最終確認が大切です。自身で釣った魚を食べる場合は、生食を避けるか、釣った後に速やかに内臓処理をするように心がけてください」(前出・井上さん)。
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■なってしまった場合は…
万が一、アニサキス食中毒になってしまった場合はどうすればいいのか。
「生食後に激しい腹痛が見られた場合は、内視鏡ができる救急病院を受診しましょう。内視鏡下で、胃内のアニサキスを取り除く処置を受ける必要があります。万が一、胃から十二指腸や小腸のほうまでアニサキスが移動してしまった場合は対症療法(痛み止め等)で経過を診ることになりますが、改善が乏しい場合は手術療法も考慮されます」(前出・井上)。
夏場だけでなく、1年を通して生魚を食べる際は注意が必要だ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人 取材協力/医療法人社団南州会理事長、三浦メディカルクリニック院長・井上哲兵さん)