日中関係悪化は不可避 今後中国では日本人が逮捕されるケースが相次ぐか
岸田政権の外交姿勢は必ずや中国を怒らせることになる。中国に駐在員を送る企業や中国にいる日本人はこれまで以上に注意を。
■中国による拘束事例
たとえば、2019年1月、中国政治を論評するオーストラリア国籍の作家の男性がニューヨークから広州に航空機で到着した直後に拘束され、その後現地で逮捕された。
2020年9月には、中国当局が同国国営テレビ局に勤めるオーストラリア国籍のニュースキャスターを拘束していることが明らかになった。また、2017年3月、長年中国の民主化を求める運動を行う台湾人の男性がマカオから広東省に入った後、中国当局に身柄を拘束された。
その後、今年4月、中国で国家政権転覆罪により服役していた同男性は5年間にわたる刑期を終え釈放され、台湾に戻った。
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■日本人も対象に
そして、台湾やオーストラリアのケースのように、中国との関係悪化は邦人拘束のリスクを高める。じつは2015年以降だけでも、スパイの疑いなど16人の日本人が拘束されている。
最近でも7月、上海で昨年12月に中国当局によって拘束された50代の日本人男性が6月逮捕された。中国で2014年に施行された反スパイ法に抵触した可能性が高いが、拘束や逮捕に至った具体的な説明などは一切されていない。
また、2019年には中国近代史を専門とする北海道大学の教授が日本へ帰国直前に北京の空港で拘束され(その後無事に釈放)、広州市で拘束されたた大手商社の40代の日本人男性がスパイ容疑で懲役3年の判決を受けた。
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■邦人拘束は現実的問題
こういったリスクは、日中関係の悪化によって高まると言わざるを得ない。しかも、米中の狭間で日本の立ち位置は非常に難しく、米国との関係を切れない以上、日中関係は悪化するシナリオが濃厚だ。邦人拘束の増加は現実的問題だ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)