「お盆の名物」心霊番組、なぜ消えた? ”幽霊より恐ろしいもの”が原因だった…
ひと昔前に比べて激減した心霊番組。なぜ、身の毛もよだつ映像は放送されなくなったのか…。
■幽霊よりも怖いもの
人の手で心霊映像や写真が作れてしまう時代になったとはいえ、中には「本物」もあるようで…。「ときどき、その写真を撮った人が亡くなったり、送ってくれた人と突然連絡が取れなくなってしまうなど、冗談では済まされないようなことがあるんです。でも、そこまでのものになるとテレビで取り上げていいか判断が難しくなってしまいます」(前出・制作会社関係者)。
あるテレビ局関係者は、心霊番組が激減したのは世の中の変化も大きいと指摘する。「以前は怪奇現象も一つのエンターテインメントとして楽しむ風潮がありました。ただ、いまはネットが発達したこともあってテレビを見る目が厳しくなり、心霊番組が批判的に見られてしまいます。例えば、手が写り込んだ写真を紹介した後、ネットで『これと同じのアプリで作れるよ』といったことが書き込まれて拡散されれば、炎上する可能性もあります。心霊番組に限らず、いまテレビ局はそういうリスクを避ける傾向にあります。正直、幽霊よりもネットで炎上するほうがよっぽど怖いですよ(笑)」(テレビ局関係者)。
関連記事:原田龍二、死後の世界は「楽しみ」と持論 玉袋筋太郎は西村賢太氏に言及
■心霊番組の課題
心霊番組に対して「逆風」が吹いていると言えるが、前出のテレビ局関係者は『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ系)は根強い支持を受けていると話す。
「『ほん怖』は1999年からオムニバス形式の実録心霊ドラマとして20年以上放送されています。2005年から特番形式になったとはいえ、実際に心霊現象を体験した人からの投稿を取り上げています。実話に基づいて幽霊を扱いながらも、ドラマ仕立てにすることでいいエンターテインメントとして提供していると思います。あれくらいバランスを保ったものでないと、心霊番組は生き残ることはできないかもしれません」(前出・テレビ局関係者)。
心霊番組がひと昔前のように、夏の夜に放送されるには様々な課題を乗り越える必要があるのかもしれない。
・合わせて読みたい→美人元CAが明かす怪奇現象に身震い 成田空港付近のホテルが「一番怖い」
(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)