70の「ゴースト看護大学」を摘発 政府は今後も厳しい監視を約束

インドの看護大学200校を抜き打ち検査した結果、70校の違法運営が発覚した。

2022/08/30 06:00



■大学側の意見

看護登録評議会の記録によると、同州のバラウアという集落は、半径5キロ以内に9校の看護大学がある。しかし、7月末に開校するのは、VIPS看護大学とアワド看護大学の2校のみで、それぞれ約70〜80人の学生が学んでいる。

閉鎖になった某1校の門番であるムラリさんは、「先生は2、3人だけど、たまにしか来ない」「今日は無月の日だから、教師も学生も来ていない」と話した。

この大学の経営者であるアルヴィンド・シンさんは、「教員がどれだけ呼び掛けても、学生が大学にこない」と告げた。「過去10年間に25回の検査を受けたが、何の問題もなかった」と続けた。

その他、MPSカレッジと書かれた廃墟の看護学校は、学生も教員も来ないため、現在は閉鎖されている。認可を失った70校のうちの1校であるが、検査委員会の報告書によると、施設、研究室、図書館、教具など必要な設備が整っていることを確認している。


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■視察で合格を得た看護大学へ実際に訪問

DDスワミ看護大学は、視察の結果、委員会が許可した大学の一つである。登録では60人の学生が一般看護学と助産師の学位取得のために学んでいる。視察報告書には、「施設はガイドラインに沿っており良好」と書かれていた。

実際にHTが訪問した際、驚く光景を目の当たりにする。

道と言い難い泥路の先には2階建ての建物が見え、正門もなく、看板もなく、動物の進入を防ぐ柵がされていた。建物内の空き部屋1室は「校長室」と札がかかっている。女性病棟には空のタンスと土誇りがあり、男性病棟には埃まみれのビニールと蜘蛛の巣に覆われたままの病院用ベッドが50台あった。他の部屋はほとんど鍵がかかっていたという。

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■なぜMP州には違法看護大学が多い?
インド大学生看護師話題違法助産師
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