今度はインドが“ロシア離れ”か… 進む孤立にプーチン氏の動向を考察

これまでプーチンが欧米に強気の姿勢でいれたのは中国やインドのおかげ。しかし中国だけでなくインドもロシア離れを進める。

2022/10/08 18:30


ウラディミール・プーチン

9月にウラジーミル・プーチン大統領は最大の味方だった中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と半年ぶりに会談したが、その際、習氏がウクライナ侵攻を良く思っていないことを初めて知り、プーチンはショックを受けた。

だが、それは中国だけではなかった。プーチン氏にとって2番目の仲良しと思っていたインドも最近、ロシア離れを進めていることが分かったのだ。



■インドもロシア離れを進める

ロシアによるウクライナ侵攻から7ヶ月が過ぎるなか、インドのナレンドラ・モディ首相は9月にプーチン氏が主催した「東方経済フォーラム」の場でプーチン氏と会談し、「今は戦争や紛争の時代ではない!」と苦言を刺したのだ。

プーチンの友人の中でここまで直接的に“No!”と言った人はいない。

また、9月の国連総会でも、インドの外相はウクライナ侵攻によって物価高やインフレが生じたと不快感を示した。長年、インドは武器供与を通じてロシアを伝統的友好国と位置付けてきたが、昨今の世界情勢からこれ以上ロシアを庇えないと判断した。


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■味方を失い…悲しむプーチン

プーチン氏にとって、中国とインドという最大の親友を失おうとしていることは正に悲劇でしかない。中国とインドがいたからこそ、欧米に対して強気の姿勢を貫いてこれたからだ。今まさにプーチン氏の脳裏は喪失感で一杯だろう。

しかし、プーチン氏が習氏が米国を最大のライバルと位置付けていることを良く知っており、それでも「私と仲良くしなくていいんですか」と習氏と揺さぶることで、中国との関係を重視するであろう。

中国にとって米国をけん制するにはロシアという有効カードが必要なのだ。プーチン氏はそれを理解している。


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■暴走の懸念も

だが、それが上手く行かなければならないほど、プーチン氏は北朝鮮のように暴走する可能性も否めない。

“ロシア人、お前らが戦争に行け!”と最近プーチン氏は部分的動員を発表したが、それも暴走の1つだろう。今後は核兵器使用をちらつかせるかも知れない。

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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中

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