北朝鮮が1週間で4回もミサイル発射 撃ち続けるその「意図」は何か?
北朝鮮がここ数日の間でミサイルを連射している。背景には近年金正恩氏が抱える政治的不満があるようで…。
北朝鮮は4日、中距離弾道ミサイル1発を発射。ミサイルは日本海から青森県の上空を通過し、日本の太平洋沿岸から東3,200キロの地点に落下した。北朝鮮がミサイルを打ち続ける背景には、米国バイデン政権と韓国ユン政権への対北政策が影響している。
■日本上空を越えたミサイル
北朝鮮のミサイルが日本上空を通過するのは2017年9月以来約5年ぶりとなったが、先月25日以降の1週間で4回もミサイルを発射し、今回の発射は今年で23回目と極めて異例のペースとなっている。飛行距離も4,600キロと北朝鮮が発射した弾道ミサイルではこれまでで最も長い距離となった。
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■北朝鮮を無視し続けるバイデン氏
北朝鮮がミサイルを打ち続ける背景にはバイデン政権の対北政策がある。ドナルド・トランプ前大統領が3回も金正恩氏と会って米朝関係の打開策に挑んだ一方、バイデン政権は、“まず北朝鮮が進展を見せないとこちらからは何も動かない”とする「戦略的忍耐」を基本姿勢としている。
来月には早くもバイデン政権の前半戦を評価する中間選挙だが、この2年あまり、バイデン政権は唯一の競争相手と位置づける中国との戦略的競争を第一とし、北朝鮮の優先順位はかなり低かった。