日本三大うどんのひとつ「稲庭うどん」 秋田県を代表する名産品の魅力とは

今でも伝統的な製法を守って作られる秋田県を代表する名産品、稲庭うどん。職人の手作業が作る美味しさとは。

2022/10/26 09:30

稲庭屋稲庭うどん
(画像出典:Amazon

日本3大うどんの1つに数えられる稲庭うどん。約350年の歴史が紡いできた秋田を代表する名産品だ。細くて弾力がありなめらかな喉ごしが特徴。

江戸時代には殿様の贈答品としても利用されていた。職人の手作りで手間ひまかけて作られる稲庭うどんの魅力を紹介しよう。


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■地元産の小麦粉を使った干しうどんが始まり

稲庭うどんは350年ほど前、秋田県の稲庭地区小沢に住んでいた佐藤市兵衛が地元産の小麦粉を使って干しうどんを作ったのが始まりといわれている。江戸時代の初期から作られてきた稲庭うどんは、当時は知る人ぞ知る美味しいうどんとして人気を博していた。

稲庭地区は豪雪地帯。年間の半分は雪がある生活だ。厳しい冬を乗り切るために小麦の栽培が始まり、工夫を加えながら稲庭うどんは冬の保存食として秋田の食文化に根付いていった。

当時の有名な紀行家、菅江真澄の著書、雪の出羽路にも稲庭うどんは美味しいと記されている。脈々と受け継がれてきた稲庭うどんの製造法が、1972年に公開されたことで家内工業が企業化。製造量が大幅に増えて稲庭うどんは秋田県を代表する産業となった。


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■職人の手作業による手間をかけたうどん作り

稲庭うどんの最大の特徴は、職人の手作業による手間をかけた作り方にある。その日の温度や湿度によって水分と塩分の配分を微調整して練り上げる。一晩熟成させてから生地を平らに延ばし、包丁で切った生地を転がし丸い紐状にして桶に巻いていく小巻きの作業を行う。

小巻きした生地を2本の棒に8の字にかけて細かくする手綯い、その後つぶし棒で手綯いした生地を平らにして稲庭うどん独特の麺線を作る。乾燥させて出来上がるまで3〜4日の時間を要する。

コシの強い稲庭うどんは、見た目の美しさも際立つ。箸ですくって光にかざすと透明感のある乳白色の麺は、まるで秋田美人の肌のような白さだ。技の伝承が生み出す1つの作品ともいえるだろう。

麺に対して3倍のたっぷりのお湯で茹で、冷水で麺のぬめりをしっかり取ることでツヤとコシが出る。つるつる・しこしことした食感は、子供からお年寄りまで親しめるうどんだ。贈答用としてだけではなく日頃から家庭でも味わいたい。

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