この駐車場の看板、何かがおかしい… 飛び込んできた「4文字」に目を疑う
1分1円と安すぎる駐車場。強気すぎる値段で提供できるのには理由があって…。
■安さの秘密は画期的システムにあった
上尾の「1円パーキング」が始まったのは9月28日からだという。まずは同サービスをスタートした経緯について聞いた。
「オーナー様が遊休地の活用方法で悩んでおり他社様に相談したところ、敷地の形状が砂利引きで機器を設置することができなかったり、舗装するのにコストがかかるといった理由から断られてしまいました。その後、弊社へ問い合わせがございました。弊社は、敷地状態及び機器設置等の条件縛りがなく、その場その場の料金設定ができますので上記場所を選定いたいました」(剛力建設)。
「条件縛りがない」というのは剛力建設が導入している「AIパーキングシステム」が関係している。同システムは各車室の検知・課金をIPカメラとパソコン上に集約し、その情報をサーバーを通じて即座に可視化するもの。
このシステムによって車両をロックするフラップ板やセンサーなどコインパーキングに必須だった設備を削減できたのだ。つまり、駐車場に必要な初期投資を削減し、場所を選ばずに駐車場をオープンすることが可能になるのだ。
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■すでに東京にも進出
支払いは現地にあるQRコードをスマホで読み込むオンライン決済だ。様々なものをスマート化したことで、格安のサービスが実現したのである。
「通常コインパーキングの料金設定は、10分いくらといった形が一般的です。弊社システムにつきましては、精算方法がオンライン決済(携帯)です。その上で、料金設定も自由に設定できるメリットがございます。料金設定を自由に決められることを活用して、利用者様に選ばれるコインパーキングは何かと検討した結果、1分1円のリーズナブルな料金であればどのお客様もお気軽に安心して利用されるのではないかと考えました」(前出・剛力建設)。よくある20分だけ止めるつもりが1分過ぎてしまい、40分の料金を払う…ということも発生しないというわけだ。
「1円パーキング」はすでに東京にも進出しているという。「現在、江戸川区葛西にて6ヶ所運営しております。9月26日より、通常の料金体系から6箇所全て1分1円単位に変更して運営を行っております。今後も、場所によって『1分2円』『1分5円』となるかもしれませんが、積極的に1分1円単位でオープンさせていきます」(前出・剛力建設)。
「1円パーキング」ができる度に、救われる人が増えるかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)