安倍元首相銃撃事件で注目の「宗教虐待」 山上容疑者世代で目立つ傾向も
旧統一協会にまつわる報道で注目される「宗教2世」「宗教虐待」の問題。経験者の割合を調べてみると…。
参院選の応援演説中の安倍晋三元首相が、凶弾に倒れて亡くなった事件。実行犯の山上徹也容疑者は、母親が旧統一協会に多額の献金をしており、それが原因で家庭が崩壊。事件の引き金となったとされている。
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■明るみになった宗教虐待
こうした背景が明らかになると、徐々に報じられ始めたのが、いわゆる「宗教2世」や「宗教虐待」の問題だ。とくに宗教2世と表現されるのは、伝統的、一般的な宗教ではなく、新興宗教を信じる親のもとに育った子供のこと。
新宗教には、日本社会の文化や伝統、学校教育などと必ずしもそぐわない点もあるが、子供は信者である親に宗教のほうのルールを強制されることがある。これが宗教虐待だ。
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■学芸会の劇も禁止
たとえば、部活や学校行事よりも宗教行事に出席することを強制される。また、ある40代の女性は、小学校の学芸会で七夕の織姫役を演じることが決まった際、親が学校と教師に抗議。七夕の神話は宗教の教義に合わないとのことで、出演することが許されなかった。
地域のお祭りや盆踊り大会も、盂蘭盆会(うらぼんえ)という仏教行事に由来するとの理由で、友達の中で自分だけ行くことを許されなかったという子供もいる。体育の授業や武道も親が信じる教義ゆえに参加できず、見学せざるを得ないケースも。
こうした宗教虐待の経験者は、どれくらい存在するのだろうか。