次々閉店しスカスカになる商店街… ディープ過ぎる商業ビル「TOC」のいま
「五反田の九龍城」「謎施設」とネットで呼ばれてきたTOCビル。来春のビル閉館が決まっている中、地下街では…。
■来春で閉館が決定
そんな愛され続けたTOCも一度歴史に幕を閉じることが決まっている。2021年8月、運営企業であるテーオーシーは同ビルの建て替え計画を公表。23年3月末閉館、春に解体を開始し、27年春に新ビル竣工予定とした。
しかしその後、世界的インフレを背景とする建設関連費用の高騰などが生じ計画が変更に。9月には、「閉館、解体工事着工を6ヶ月から1年程度順延する」「解体工事着工までの期間は、現TOCビルの営業を継続致します」と発表があり、やや流動的な状況となっている。
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■すでに空きテナント…悲しい
建て替え自体は近い将来行われるとあり、テナントの閉店・移転も進んでいる。11月に記者が地下街を回ると、すでに十数軒の空き店舗があり、つい最近退去した店舗に加え、10月いっぱいで閉めたという店も少なくなかった。正直言ってだいぶ悲しい空気が流れていた。
そんな寂しくなった地下街でも、ビルの歴史とともに歩んだレトロな純喫茶「サトヤ」や、老舗人気食堂「食事処 志野」など魅力あふれる店舗はいまだ健在で、昼時になると多くのビジネスマンが店を利用し活気に溢れていた。ビルが残るギリギリまで奮闘している店がいくつもあるのだ。
閉館までのカウントダウンが入っているTOCビル。他所では感じられないなんとも懐かしいノスタルジーな空気を、ここでは感じることができる。気になった方はいまのうちにビルへ行くのが良いかも。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)