自衛隊基地で遭遇した看板、その正体に目を疑う… 「エコすぎる材料」に称賛の嵐

とある海上自衛隊の基地内で発見した看板、裏側に奇妙な跡が…。意外な正体に「素晴らしすぎる」と、称賛の声が寄せられているのだ。

2022/11/08 04:45



■この看板担当者、ノリノリである

まずはこちらの看板が誕生した経緯について、看板作成を担当した陸上自衛隊第14飛行隊の隊員に話を聞いてみる。

担当者は「私は入門手続きの担当を任されており、『とくしまコロナお知らせシステム』を、入場者の方々に登録して頂く作業の統制を行ないました」「今回の徳島基地祭は3年ぶりの一般開放となり、遠路はるばるお越し頂いた皆さまに、ぜひ楽しんで頂きたいと考えていました」と、看板作成に至るまでの経緯を説明。

徳島航空基地

そんな折、看板作成のため部隊の倉庫で看板用の材料を探していたところ、看板のサイズにジャストフィットする「射撃訓練用の的」を発見し、「これを使えば看板作成用の材料を購入し、加工しなくても良い」という、天才的な発想に至ったというのだ。

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「材料としては少し不適切かもしれない」と、コンプラ的な観点からの戸惑いもあったが、あくまで「表側からは隠れている」という点から問題なしと判断し、「恐らく誰も気がつかないだろうし、発見した入場者がいたら、それはそれで面白いのでは?」と考えつつ、看板を作成したというから微笑ましい。

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「私は元・軍用機マニアです」と自己紹介する担当者は「(同じマニアの方々が)何を見れば喜んで頂けるかは、何となくイメージできます。そこで今回私が参考にしたのが、ディズニーランドに点在する『隠れミッキー』となります」とも補足している。

家族でディズニーランドを訪れた際、娘が「隠れミッキー」を見つけて喜んでいたことを思い出し、隠れミッキーの自衛隊バージョン、その名も「隠れ弾痕」を誕生させたワケである。

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基地祭当日は受付の勤務をしていた担当者だが、看板の秘密に気づいた様子の人物は見られなかったため「隠れ弾痕は失敗かも」と感じていたそう。しかし翌日、上司から「ツイッターでバズってるぞ」と、前出のりんちくさんのツイートが共有され、多くのユーザーから寄せられた大喜利的なコメントに破顔しつつ、肯定的なコメントが多かったことに、大きな喜びを感じられるようになったのだ。


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■長い歴史を持つ徳島航空基地

徳島航空基地

今回話題となったツイートの舞台・徳島航空基地の歴史は古く、昭和17年(1942年)に開隊された「徳島海軍航空隊」を前身とし、当時は偵察員の養成が行なわれていた。

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戦後はアメリカ軍による基地管理を経て、昭和33年(1958年)3月に「海自徳島航空隊」として新編され、昭和37年(1962年)10月には、公共用飛行場の指定を受け、官民共用飛行場としての運用がスタート。そして昭和48年(1973年)3月には「徳島教育航空群」が新編され、今日まで海上自衛隊固定翼航空機の操縦士の教育に当たっているのだ。

「徳島航空基地祭」は1958年の「海上自衛隊徳島航空基地開隊」を記念し、開隊記念行事として記念式典や基地一般公開などを行なう毎年のビッグイベント…だったのだが、過去2年は新型コロナの影響で規模を縮小し、基地一般公開は取り止めとなっていた。

徳島航空基地

基地祭では、記念式典や陸海空自衛隊航空機の展示のほか、地元の高校・大学生らによるパフォーマンス、自衛隊グッズなどを取り扱う模擬店の出店など盛りだくさんのイベントが企画され、今年は約6,500名もの来場者があったという。

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今回は前出の通り「操縦士の育成」を主要任務とする徳島教育航空群にフォーカスしたが、同じく徳島航空基地内に所在する「陸上自衛隊第14飛行隊」についても紹介したい。

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こちらは民間人が「自衛隊の活動」と聞いて思い浮かべる、災害派遣のスペシャリストたちで、今回の取材に際しては「人命救助、物資輸送および空中消火活動等を行なえるよう、日夜訓練に励んでおります」というコメントが寄せられている。

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地震に台風、そして津波と、我われ日本人の生活は常に災害と隣り合わせにある。そうした中で、国民のための厳しい訓練を継続しつつ、小粋なユーモアも忘れない自衛隊のスタンスに、改めて敬意を表したい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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