サッカー・カタールW杯ついに開幕 史上初イスラム圏開催に「茶番」と報道も
イギリスの主要メディアは開会式の放送を見送り、代わりにカタールの人権問題を論じる番組を放送した。
20日についに開幕したFIFAワールドカップカタール2022だが、史上初の中東でのワールドカップ開催にも関わらず、欧米諸国や一部の人々からは批判の声も寄せられている。
『BBC』や『Daily Mail Online』などの海外メディアが報じたところによると、開催地カタールにおける労働者や性的少数者への人権問題や、同国が突如スタジアムでのビール販売を禁止したことなどが原因だという。
■開会式の放送見送り
20日に開幕し、「アル・バイト・スタジアム」で開会式が催されたFIFAワールドカップカタール2022。イスラム教徒が人口の多数を占めるイスラム圏で、史上初めてW杯が開催されるということもあり、多くの注目が集まっていた。
ところが、イギリスの主要メディア『BBC』は、開会式の放送を見送り、代わりに物議を醸す別番組を放送したのだ。
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■カタールに関する告発
『BBC』がこの決断をした背景には、開催国であるカタールに、W杯開幕前から不穏な噂が飛び交っていたことに起因する。カタールでのサッカースタジアムの建設のために、低賃金で労働者が雇われ、劣悪な労働環境によって6500人以上が死亡したと告発があったのだ。
カタールはこれを否定しているが、複数の人権団体などから開催に関しての痛烈な批判を浴びせられていた。
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■女性や性的少数者の人権問題も
また、イスラム教では、女性は男性より劣位にあるとされていることや、LGBTQの人々が嫌悪や差別にさらされていることも問題視され、W杯の開催国としてふさわしいのか議論が行われてきた。
『BBC』は開会式を放送する代わりに、カタールの人権問題や、大会を取り巻く論争などを取り上げた番組を放送し、物議を醸すこととなった。