双子姉妹が同じ男性と同時に結婚 一夫一妻の社会に大きな波紋を呼ぶ
新郎が発信した結婚式の動画はたちまち拡散され、告訴にまで発展した。
インドの西部マハラシュトラ州ソラプール地区で、双子の姉妹が同じ男性と結婚したことが警察から発表された。現地メディアである『News ABP LIVE』が報道している。
■なぜ同じ男性と結婚したのか
IT専門家である双子の姉妹(36)は、数日前に父親が亡くなり、母親と暮らしていた。報道によると、この姉妹は離れ離れになりたくなかったため、同じ男性と結婚する決断をしたようだ。
SNSに流れた結婚式の動画は、姉妹が一緒になって新郎に花輪をつけており話題になっている。動画からは、人々がそれを応援している様子も見て取れる。
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■好ましく思わない人が出現
一方、地元住民のラーホル・バーラトさんが、新郎であるアトゥル・ウッタムさんに対して警察への告訴を行った。
ソラプール地方警察署長シレーシェ・サルデーシュパンデー氏によると、苦情を申し立てたバーラトさんは、この結婚を好ましくないと考えているとのこと。警察は事件を進めるために、裁判所の許可を求める予定だ。
また警察は「法律では、人は一度に一人の異性としか結婚できないことになっています。我々は裁判所の許可を得て、さらに調査を進める予定です」とも述べている。
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■犯罪か合法か
ソラプール住人であるアトゥルさんは、午後12時半頃に姉であるリンキーさんと結婚し、その後に妹のピンキーさんと結婚したという。
警察は苦情に基づき、インド刑法494条「夫または妻の生前に再婚・重婚することを禁ずる婚姻法」に基づき、新郎に対して非認知犯罪(non-cognisable offence)を提出したと関係者が報じている。
しかし専門家は、結婚の合法性は婚姻法に基づいていると法律の言う。「この種の結婚に対する異議は、最初に結婚した妻からの苦情が出なければならない」と、弁護士のハルシャド・ニンバルカー氏は述べた。
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■一夫一妻のインドでは大ニュース
ヒンドゥー教徒は重婚を法律で禁止されており、インドでは、一夫多妻制のイスラム教徒でさえも一夫一妻制がほとんどである。
そんななか信心深い人々が、ヒンドゥー教徒のアトゥルさんと姉妹たちが一夫多妻となったことを大きな問題と感じ、苦情を申し立てるのもうなずける。
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(取材・文/Sirabee 編集部・NaganoYae)