人生を悲観した若者が首吊り自殺 車の追い越しが原因で集団暴行を受け…
暴力の被害についてあまり話すこともなく、若者は家族の心配をよそに再び家を出ていった。
車を運転していて、よその車に追い越されることを何とも感じない人がいる一方、「絶対にプライドが許さない」と腹を立てる人がいる。このほどインドで、その追い越しが発端となり悲劇的な事件が起きたことを、『Times Now News』などが報じている。
■バイクも携帯も奪われ…
インド・カルナータカ州のコーラール県でこのほど、ウダイ・キランさんという若い男性が自ら命を絶ってしまった。
その日、バイクで出かけたキランさんは、全身に傷や打撲傷を負って徒歩で帰宅。乗っていたバイクと所持していた携帯電話は奪われ、家族をひどく心配させたという。
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■家族の不安をよそに外出
キランさんは、外出先で起きたことを家族にあまり話すこともなく、彼らの不安をよそに再び外出。その後、ある木に首を吊るすという悲しい姿で発見された。
警察の捜査により、キランさんを車で追いかけ暴行を働いたのは、ラジュ、シバラジ、ゴパル・ クリシュナッパ、ムニヴェンカタッパという4人の男であることが判明している。
■4時間にわたり集団で暴行
容疑者の4人は警察の事情聴取に対し、自分たちが乗った車を抜かしたバイクがあり、腹が立ったので追いかけて詰問したと説明した。
彼らは、キランさんがカースト最下位のダリット(不可触民)であるとわかると、さらに激怒。木に縛り付けて4時間にわたり殴る蹴るの暴行を加えたことを認め、逮捕された。ダリットは、カースト制度最下位のシュードラのさらに下とされるグループの呼び名だ。
■理不尽な理由で暴力を
「ダリット」という身分は、かつてはアチュート、アンタッチャブル、アウトカーストなどと呼ばれてきたが、本人たちがそう呼ばれたいと望むなか次第に定着してきた。
インドのカースト制度において、ダリットは人々からひどく虐げられ、社会から迫害されてきた。目の前で食事をした、先にトイレに入ったなどという理不尽な理由から暴力を受けることがあり、インドの社会問題のひとつとなっている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)