林修先生、村上宗隆選手への「日本選手最多」表現に異議 マスコミに苦言も
ヤクルト・村上宗隆選手を報じる際に使われる“日本選手最多”という表現に、現代文講師の林修先生は強い違和感を抱き…。
予備校講師の林修先生が、11日放送『日曜日の初耳学』(TBS系)にレギュラー出演。流行語大賞を獲得するなど話題を集めた東京ヤクルトスワローズ・村上宗隆選手に対するメディア報道に疑問を唱えた。
■王貞治氏を超えた村上選手
この日放送されたのは、林先生が選んだ2022年10大ニュースを紹介する企画。さまざまなニュースが選ばれる中、林先生は1位に村上選手のシーズン56号本塁打を選んだ。
村上選手は今シーズン56本の本塁打を放ち、王貞治氏が1964年に記録した55本を58年ぶりに更新。“日本選手では過去最多の記録”として、大いにメディアを沸かせたことが記憶に新しい。
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■「日本選手最多」の表現に異議
これがVTRで紹介されると、林先生はメディアに躍った「日本選手最多」という表現に着目。「村上選手は本当に素晴らしいと思うんですけれども」とした上で、「いや、伝え方の面で僕は気になったのは…」と述べ始める。
続けて林先生は、「“日本人最多”56号って言い方を、みんなが統一的に言ってましたよね」と指摘。
「一応、日本プロ野球の(シーズン)ホームラン記録は、60本のバレンティンですから」と、2013年に同じくヤクルトのウラディミール・バレンティン選手が、シーズン60本のプロ野球記録を出していることに触れた。
■マスコミの姿勢にも…
林先生はさらに、「確かにね、やっぱり(通算)868本のホームランを放った王貞治さんってのは素晴らしい方ですよ。でも、その『日本人の55』っていうものに、なんでこんなにこだわるんだろうっていう」と素朴な疑問を述べる。
続けて「単純に『歴代2位・単独2位』でいいじゃないですか?」と述べると、最後は「本当ね、結論として、日本のマスコミの伝え方は、いろいろ僕は考えさせられております」とがっかりするような様子も見せたのだった。
■視聴者も共感の指摘
この疑問に対し、視聴者からは「林先生の疑問に同感」「バレンティン選手のことを意図的に隠す日本のマスコミは不快でしかないです」「ごもっともだな。日本人最多という言葉でバレンティンがなかったことになっている」などと共感の声が。
引っかかっていた疑問を、影響力の高い林先生が述べたとあって、野球ファンも溜飲を下げたようだ。来年3月にはWBCで村上選手の報道も増えることが予想されるが、こうした表現は是正されるだろうか。
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(文/Sirabee 編集部・玉山諒太)