スラムダンク「花道系男子」が街で急増? 真偽確かめに各地を取材した

『スラムダンク』旋風が吹く中、街に赤髪の「花道系男子」は増えているのではないか。その仮説を証明するため記者は街に繰り出した。

スラムダンク

伝説的バスケ漫画『SLAM DUNK』(スラムダンク)の新作映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開され1週間。国内で再びスラダン旋風が起こっている一方で、赤髪ヘアの「花道系男子」はモテモテになっているのでは。リサーチした。



 

■花道と言えば赤髪

スラムダンク

自信過剰で目立ちたがり屋、でも常にまっすぐで憎めない主人公・桜木花道。彼の特徴といえば赤髪。当初はリーゼント、物語中盤以降は坊主頭、コミック最終巻はスポーツ刈りになっていたものの、この赤い色こそ彼の代名詞である。

恐らく過去に公開されたアニメ、コミック作品でも、赤髪の男性キャラを聞いたら花道と、シャンクス(『ONE PIECE』)の2強と断言していいだろう。ならば今回の映画に触発されて、「花道になりたい!」と赤髪になった男性は巷に増えていないだろうか。いや、増えているはずである。そして人気者になっているはずである…!


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■美容室のカリスマ美容師は…

オシャレの最先端である東京・渋谷で働くカリスマ美容師Jさんに「赤髪ヘア」のニーズを聞いてみた。すると「じつはちょっと増えています」と衝撃の回答が。「ただ全部赤髪じゃなくて、インナーが多いです。後ろ髪とかの内側に少しだけカラーを入れるスタイルですね。自分の推しキャラのカラーを入れるケースも多いんです」と話す。

これは幸先がいい。一方で、オタクの聖地・秋葉原の美容師Tさんは「まだ受けたことがないですね。そもそも全部レッドになるとだいぶハードルが高いと思います。ブリーチで髪の色素を抜いておかないと原色系はすぐ褪色(色あせ)起こしてしまうので、2~3週間で同じカラーを再び入れ維持する必要があり…」とも。

真偽の程を探るため、これは実際に赤髪男性を探すしかない。


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■渋谷、秋葉原でリサーチ

渋谷ハロウィン

到着したのは東京・渋谷。ハチ公周辺、センター街、さらには映画を公開しているシネコン「TOHOシネマズ渋谷」前を行ったり来たり約2時間捜索したがほとんど黒、ときどき茶髪、金髪といった感じで「赤髪の男」は一人も会うことができなかった。女性はたまにインナーカラーに赤系を入れている人がいる程度。全部赤というだいぶ攻めた人はやはり相当珍しい(っていうかいない)ようである。残念。

記者は場所を秋葉原に変えて再リサーチ。男性率は高くなったものの、渋谷以上に黒髪の男性ばかりだ。「やっぱ花道系男子はいねえか…」と諦めかけていた時、遠くに赤髪に帽子を被った男性を発見した…!


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■秋葉原で遭遇

秋葉原バックステージpass

残念ながら写真撮影は断られたものの、インタビューには応じてくれた男性。男性は「年齢非公開。バンドマンずっとやっていて、最近は映像系の仕事をしてます」と話す。見た感じ年齢は30代後半だろうか、

キャップ前部からは左右に赤い前髪がはみ出しており、帽子をとってもらうと、花道のようなかっちりリーゼントとは違うが確かに赤髪だ。企画趣旨を説明し、いつからこの髪型なのか聞くと、「え、花道? ドゥフ……うれしいね(笑)。もうずっとこの髪型ですよ。スラムダンクは知ってるけど意識したわけじゃないです」と男性。映画始まってモテたかと聞くと「全然モテない。毎日マッチングアプリやってるけどおばちゃんとしか知り合えない」と語った。


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■「卓上の赤鬼」に聞く

鳥越真仁

ようやく見つけた赤髪男性だったが色よい返事は聞こえず、その後も捜索を続けたが、花道系男子には出会うことができなかった。

そこで記者は、独特の赤髪ヘアスタイルから一部ファンの間で「卓上の赤鬼」の異名をとる、ノーレート麻雀店「ベルバード」(東京・新橋)店主・鳥越真仁プロに白羽の矢を立てた。185センチ近い上背、そして自慢の赤髪がじつに「花道系男子」に近しく、ワンチャン、モテている可能性がある。

3年ほど前からこのヘアスタイルであるという鳥越プロ。「スラムダンクはめちゃくちゃ好き。世代ですよ」と話すが「花道をイメージしたわけじゃないんですよね。単純に白髪染めに飽きまして」とリアルな回答。映画が始まってモテたかと聞くと、「そんなことが起こるなら、どんな幸せかと思う人生です。はい。何も起こっていません。あ、でもこの前『岩下の新生姜』の社長さんにはTwitterフォローしてもらいました」と同氏。

結果、花道系男子はそもそも存在しておらず、モテているかどうかも不明という結果に終わった。

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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

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