お正月の伝統・お屠蘇を飲む? 20代では代用派を含めてもわずか…
漢方薬・屠蘇散を日本酒や味醂に漬けてつくるお屠蘇。お正月に飲む人を調べてみたら…。
お正月に家族や親戚が集まると、祝いの席にはお酒がつきもの。なかでも、日本で伝統的に飲まれてきたのは「お屠蘇」だ。正式なお屠蘇は、屠蘇散という漢方薬(山椒、肉桂、桔梗、白朮など)を日本酒や味醂に漬けたもの。
しかし、宴会では「お屠蘇代わり」という言葉とともに日本酒やワインなどが振る舞われることも少なくない。
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■屠蘇散をお酒に漬けて
もともとは中国・唐の時代に日本に伝わったとされるお屠蘇。日本では平安時代から親しまれてきた。現代ではティーバッグのような屠蘇散が薬局などで売られており、これを日本酒・味醂(料理用ではない本みりん)を混ぜたものに数時間漬けてつくる。
日本酒が多めだと辛口に、味醂の割合を増やすと甘口になる。また熊本県では伝統的に東肥赤酒に屠蘇散を漬けて作られるのが一般的だ。しかし、漢方薬を漬けるので独特な匂いもあり、好みが分かれるお屠蘇。実際にはどれくらい飲まれているのだろうか。
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■正式なお屠蘇派は1割以下
Sirabee編集部が全国20〜60代男女1,000名を対象に調査したところ、お正月に「屠蘇散を漬けた正式なお屠蘇を飲む」と答えたのは全体の6.7%。ひと手間かかることもあってか、かなり限られた割合となった。
また、「他のお酒をお屠蘇代わりにする」と答えた人は22.6%。70.7%はお正月だからといって特段お酒を飲まないようだ。
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■世代差も大きく
昔からの伝統だけあって、世代差も大きい。正式なお屠蘇を飲む人はどの世代でも1割に満たない(40代が最多で8.5%)。一方、他のお酒をお屠蘇代わりにする人は年代が上がるほど増え、60代では35.2%に。
一方で、お酒離れもしばしば指摘される若い世代では代用する人も限られ、20代ではわずか13.6%、30代でも21.3%にとどまっている。なお、薬を漬けたものとはいえ、お屠蘇はれっきとしたお酒。子供や未成年には飲ませないよう気をつけたい。
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国20代~60代男女1,000名(有効回答数)