ハードオフで遭遇した謎ギター、その価格に目を疑うが… 「他はあり得ない」と話題

ハードオフ店頭にて、デザインも金額も型破りなギターを発見。「この値段しかあり得ない」と話題になっているようで…。

2023/01/18 04:45

数々の掘り出し物が、買い手を待って静かに眠るハードオフ。いつしか人は、ハードオフ店頭でお宝と出会えた奇跡を「ハードオフドリーム」と呼ぶようになり、今日も浪漫を求め、多くのユーザーが店舗に足を運んでいる。

なおツイッター上では、そんなハードオフ店頭にて発見された「とんでもないギター」が話題となっているのをご存知だろうか…。

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■ギター自体もスゴいが「金額」も…

今回注目したいのは、東京を拠点に活動するギタリスト兼トラックメイカー・vuefloorさんが投稿した1件のツイート。

こちらの投稿にはハードオフ店頭で撮影された商品の写真が添えられ、本文には「地元のハードオフにて。 もうここから上がりも下りもしないだろうなって価格でした」と、意味深な文章が綴られている。

ポッキーギター

なお、こちらの写真では真っ赤で四角いボディが特徴的…というか、どう見ても完全に「ポッキーそのもの」なギターが確認でき、この時点でツッコミどころ満点なのだが、注目すべきは値札の数値。そこには「¥111,111円(税込)」と、大量の1がズラリと並んだ「ゾロ目価格」が表示されていたのだ。


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■一体どんなギターなのか?

ご存知の通り、毎年11月11日は「ポッキー&プリッツの日」の名で親しまれており、大きな盛り上がりを見せる。そのため「連続した1」を見ると、条件反射でポッキー(並びにプリッツ)を連想する人も多いだろう。

そうした「ポッキーの特徴」を見事体現した価格の商品に対し、他のツイッターユーザーからは「あり得るとしたら、桁が増えるか減るか…」「これちょっと欲しかったんですよね」といった声が多数寄せられている。

なお、こちらのギターは値札にも記載されているように、シンガーソングライター・斉藤和義とポッキーのコラボによって誕生した商品のよう。

ポッキーギター

ツイート投稿主・vuefloorさんは、発見時の様子について「噂には聞いていましたが…実物を初めて見て感動したと同時に、ギターの後ろにいるはずのない斉藤和義の影が散らついた気がしました」「ギター自体は想像よりも大きく、存在感があったことと、きちんと『POCKY』の文字が見えるように作られている点に製作者の愛を感じました。兼ねてからこのハードオフ店舗には面白い商品が入ってくるのを目にしているので、今後も足を運ぼうと思います」と、ミュージシャンならではの視点で振り返っている。


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■グリコ、完全にノリノリである

そこで今回は、件のぶっ飛んだコラボ企画の詳細を探るべく、ポッキーを展開する企業「江崎グリコ」に話を聞いてみることに。

コラボ詳細に先駆け、当時の広告担当者は「以前、音楽専門チャンネル『スペースシャワーTV』で、ポッキーとミュージシャンとがコラボレーションした、スペースシャワーTV専用のポッキーコラボCMを制作していました」「多くのミュージシャン(ミュージックビデオ)と順にコラボレーションし、タイアップCMも複数できました」と、説明する。

こちらの企画には斉藤も参加しており、その際に作詞作曲、さらにはCMおよびMV内に登場する「ギターのデザイン提案」も担当したというのだ。

ちなみにこの際の楽曲「Stick to fun! Tonight!」のタイトルに使用された「Stick to fun! 」は当時、ポッキーのメッセージとしてパッケージに表記されたコピーとのことで、担当者は「楽曲と広告の区分が無く、ひとつになりきれた企画だと思います」と太鼓判を押す。

ポッキーギター

そうした経緯もあってCMやMVを観て斉藤監修の「ポッキーギター」に衝撃を受けた人々が続出し、多数の問い合わせや要望に応える形で、本数限定での販売が急遽決定したのだ。

その後、ロックバンド「フジファブリック」が演奏に使用したりと、日本のミュージックシーンに少なからず影響を与えたポッキーギター。グリコにおける「唯一のギターコラボ」アイテムとのことで、そういった意味でも、非常に貴重な逸品と言えるだろう。


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■「中古相場」価格に驚き…!

なお、ポッキーギターの受注期間は2010年11月11日から11月30日にかけてで、配送予定日は翌年(2011年!)の1月11日だったというから、グリコがいかにポッキーと「数字の1」の関係にこだわりを持っているかが窺えるというもの。

しかし当初の販売価格は42,000円だったとのことで、グリコのポッキー魂を尊重しているとはいえ、ハードオフの111,111円という価格は高騰しすぎではないだろうか…。

ポッキーギター

続いては同ギターの「中古事情」をめぐり、ハードオフを運営する「ハードオフコーポレーション」に話を聞いてみることに。

まずは価格設定の経緯について、担当者は「ポッキーの日・11月11日にちなんで価格を111,111円のゾロ目に揃えました。希少価値があり中古相場では12万円ほどの品ですが、相場よりも安めの価格設定にしております」と回答しており、じつは良心的な金額であったと判明。

今回のギターが発見された「ハードオフ東橋本店」は11月にオープンしたばかりであり、そちらの「集客や賑やかし」の意味も込めての価格設定のようだ。しかしここでも「11」という数字が出てくるとは…もはや、偶然と思えないシンクロぶりである。

ポッキーギター

なお、ハードオフにおける「レア度」を尋ねたところ、担当者は「受注生産で販売された品なので生産本数は分かりかねますが…」と前置きしつつ、「当時購入できた人の数や、12年前の品が美品の状態で現存している本数を考慮すると、かなり希少価値が高いと思われます。ハードオフでもなかなか見られない品です」と、コメントを寄せてくれたのだ。

文字通り、他のギタリストとは「ひと味違った」存在感を纏えるため、ぜひ入手してみてほしい。

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