東京23区でも積雪予想 最悪パターンは10cm以上で大雪警報の可能性も
気象庁は10日の雪について「大雪警報を発表する可能性もある」としている。今回の関東の雪について"気象屋"はどのように予測を立てるのか解説する。
気象庁は、10日に東京23区で1~5cmの雪が降り、積雪する見込みだと発表しました。大雪警報を発表する可能性もあるとしており、10cm以上降るおそれも出てきています。関東の雪について考えられる複数シナリオを、気象予報士の千種ゆり子が解説します。
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■東京23区や埼玉以北は、雪の時間が長い
10日の関東の雪についての大まかな見通しは以下です。10日午前、関東全域で雪が降り出し、しだいに沿岸部で雨に変わりますが、内陸や山沿いでは雪で降り続くでしょう。
以上の文章を読んで出た疑問は2つだと思います。
①「沿岸部」「内陸部」って境目はどこ?
②「しだいに」っていつから?
この2つを判断できる、より詳細な予測データが入ってきました。
千葉県や三浦半島、茨城県の沿岸部は雨の時間が長いですが、東京23区や埼玉県では雪の時間のほうが長そうです。
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■雪はどれくらい降る? 気象庁の予想は
先ほどの画像は、1~2日前になると入ってくる詳細予測が可能なコンピューターの計算なのですが、それらを踏まえて気象庁は、関東各地の予想降雪量を発表しました。
東京23区でも1~5cmの雪が降り、雪が積もる予想です。積雪が少しの量であっても、ノーマルタイヤでの運転は絶対厳禁です。事故が起こったり、救急車などの緊急車両が通れなくなったりするおそれもあります。
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■大雪警報のおそれも 東京23区の基準は10cm
気象庁をはじめとする”気象屋”は、難しい現象や防災上重要な現象の場合、頭の中で「メインシナリオ」と「サブシナリオ」を描きます。先ほどのような予想降雪量の数字はメインシナリオにあたります。
ではサブシナリオはというと「東京23区でも降雪量が10cm以上に達する」です。
関東は地形の影響で地表付近に冷気が滞留しやすいため、滞留具合によって気温が低いままとなり、降雪が長引くおそれがあります。すると東京23区でも12時間で10cm以上の雪が降り、大雪警報が出る可能性があるのです。
大雪警報が出される可能性は、東京だけでなく関東各地で「中」となっていて、ひろく警報級の大雪となるおそれがあります。
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■計画運休や予防的通行止めの可能性も
警報級となれば、列車の計画運休や間引き運転、首都高の予防的通行止めなども視野に入ってくると思われます。10日は、朝は降っていなくても、夕方には景色が一変している可能性があります。どれだけ積もるかによっては、11日の朝も影響が続くでしょう。
特に10日の午後以降は、外に出ずに済むよう予定を見直すのが賢明です。会社においても、決定権のある人が安全策をとって決断していくことが大切だと思います。
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(取材・文/千種ゆり子)