広瀬すずと永野芽郁 脚本家・北川悦吏子氏の進化系「朝ドラ」的ヒロインの秘密

『夕暮れに、手をつなぐ』の広瀬すずと『半分、青い。』の永野芽郁。近年の北川悦吏子作品を考察。

2023/02/13 10:30

広瀬すず・永野芽郁

現在、広瀬すず主演で北川悦吏子氏が脚本を手掛ける『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)が放送され、TVerでも話題に。近年の北川作品について考察したい。



 

■広瀬すずと北川悦吏子氏

同番組の1つの特徴は、主演の広瀬が物語を力強く引っ張っていく、王道マンガのような構成となっていること。

広瀬が演じる九州地方の方言が強いキャラクターは、漫画でもなかなか見ないほどの強い個性を放っている。映画『海街Diary』に出演し、物語のキーパーソンとなる重要な役割を演じ注目を集めてからちょうど8年が経つ。

満を持しての北川氏・脚本による、ドラマのすべてを背負うかのような個性の強い主人公・浅葱空豆(あさぎ・そらまめ)を見事に演じ、広瀬はベテラン女優の風格を漂わせている。


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■朝ドラ的ヒロイン

第3話では、空豆と相手役の永瀬廉(King & Prince)にそれぞれ別の異性との恋愛が発展するかと思われたが、いずれの展開も1話で終了。

最新の第4話では、空豆が服飾デザインの才能を開花させる。恋愛ドラマには違いないが、恋愛一辺倒ではなく、男女それぞれ夢の職業に向かっての物語が走っていく。

近年は、恋愛一辺倒の時代ではないのだろう。北川氏も時代に対応してか、昨今は社会派の側面も見せ、再注目を浴びている。

職業に邁進するヒロインといえば、NHK総合の朝の「連続テレビ小説」だろう。北川氏が近年、再注目を浴びたきっかけも朝ドラ『半分、青い。』だった。


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■『半分、青い。』の賛否両論

『半分、青い。』は、永野芽郁主演のいわゆる「朝ドラ」。同番組は、最終週の週間平均視聴率22.8%と初回から右肩上がりで、当時過去2年で最高の視聴率を叩き出している。

賛否両論ではあったが、支持の声も厚い。視聴者の過度な反応を懸念して無難な内容にとどめがちな昨今のドラマからすれば、賛否両論の両方の評価を得て話題にあがることこそ最大の賛辞とも言えるだろう。

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