このパーキング、予想外な精算方法に目を疑う… 「日本でしかできない」と驚きの声
とある駐車場の精算機で見かけた張り紙。完全に予想外な内容を受け「日本でなければ成立しない」との声も…。
世の中は厳密な「ルール」でなく、互いの「信頼関係」で成立している部分も決して少なくない。とはいえ面識のない他人を相手に、いきなり信頼を前提とした交流を始めるとなると、戸惑う人の方が多いのではなかろうか。
以前ツイッター上では、まさに「信頼関係のみで成り立っている」と言っても過言ではない駐車場に、驚きの声が多数寄せられていたのだ…。
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■そんな駐車場、ある?
今回注目したいのは、ツイッターユーザー・けんすうさんが投稿した1件のツイート。
こちらの投稿には駐車場の精算機が写った写真が添えられ、本文には「はいはいはい、自分で料金を予測してお金を入れるタイプの駐車場ね」と、意味がよく分からない文章が綴られていたのだ。
一体、どういうことなのか…と、精算機に貼られた注意書きの内容をよく見ると…「ディスプレイ故障中」「清算はできます。予想される金額を投入してください。1時間当たり100円です」と、思わず目を疑うルールが記されていたではないか。
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■「日本でのみ通用するシステム」
「予想される金額」を求める精算機の料金は100円から。
つまり、5分オーバーした65分の利用や、6倍の360分の利用となった場合でも、当の利用者が「1時間以内と思われる」と言い切れば、100円で精算できてしまうということでは…。
こちらの「良心が試される駐車場」は多くの人々の注目を集め、件のツイートには「斬新すぎる!」「日本でのみ通用するシステムですな…」「これは難易度高いやつですね」といった驚きの声が多数寄せられていたのだ。
ツイート投稿主・けんすうさんに話を聞いたところ、こちらの精算機は東京町田市にメインキャンパスを構える桜美林大学の施設内で発見したものと判明。
そこで、ことの経緯を確認すべく、同大学に取材を敢行すると…。
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■あくまで壊れたのは「ディスプレイ」
今回の取材を快諾してくれた桜美林大学 広報課の担当者は「こちらの張り紙は、本学園駐車場ゲートの出庫側の精算機に、2022年9月から掲出したものになります」と説明する。
掲出の背景については、張り紙に書かれているように「料金表示用ディスプレイの故障」とのことで、メーカーに問い合わせたところ、既にパーツ生産が終了しており、修理不能の状態にあると明らかになったのだ。
思わず途方に暮れてしまいそうになるが、同精算機は翌年(2023年)1月いっぱいで撤去が決まっていたため、精算機の入れ替え等はせず「張り紙の呼びかけで対応する」というストロングスタイルを採用したという。
とはいえ「予想される金額」を利用者に任せていては、金額を誤魔化す輩も出るのでは…と心配してしまった人もいることだろう。
こちらの疑問に対しては「当駐車場は学内関係者用となっており、利用登録した教職員は1日の上限金額が決まっています。ほとんどの利用者は教職員のため、上限金額を支払っていたと思われます」との回答が寄せられたのだ。
また、あくまで「利用金額がディスプレイに表示されない」というだけなので、学外の人物が利用した場合についても「利用した時間分だけお金を入れないとゲートが開きません。逆にお金を入れすぎるとお釣りとして返却されますので、過分に利用料を頂いたり、実際より少ない精算となってしまうことはありません」と補足している。
ディスプレイの故障に伴い、同様の措置に踏み切った駐車場は、他にも存在するかも?