スプレー缶を捨てる時、「ある場所」での事故が多発していた… 正しい処理法とは

スプレー缶を処理する際の事故が多発している。知っておきたい正しい捨て方とは…。

2023/02/22 04:15

ガススプレー

あと1週間で3月──。就職、転勤、進学のため引っ越しをする人が多い季節。新天地に移る前に、溜まったゴミを捨てる作業に追われる時期である。

特に、スプレー缶を捨てる際は注意が必要で…。

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■注意が必要なスプレー缶の処理

「スプレー缶は必ず穴を開けて捨てる」──。こんな考えを持っている人も少なくないのでは。家庭にあるヘアスプレーや消臭剤、殺虫剤を使い終えたら、穴を開けてゴミの収集日に出す人もいることだろう。

ただ、近年ガス抜き中に事故が起きるケースが後を絶たない。今年1月16日には、東京・六本木のマンションでスプレー缶のガス抜きをしていたところ爆発。火災が発生し、男性3名が怪我をする事故につながった。

気を付けなければ命の危険に晒されることもあるのだ。


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■「穴開け」は必須ではない

スプレー缶はどのように捨てればいいのだろうか。一般社団法人日本エアゾール協会に問い合わせた。

同協会で専務理事を務める大須賀広志さんは、スプレー缶と言っても、目的物(製品名の液)と噴射材(液化ガス)の2液が内容物の「エアゾール缶」と 1液の「カセットボンベ缶」が存在し、同協会ではエアゾール缶に関して回答すると前置きする。

改めて、捨て方について尋ねると、「自治体ごとの回収ルールに従って下さい。エアゾールが金属缶で外す事が可能なキャップ(プラチック)は分別して下さい」(大須賀さん)とのことだった。前出の大須賀さんによれば、2018年12月に札幌でエアゾール缶の大量廃棄時に爆発事故が起き、環境省から全国の知事宛に、廃棄時にエアゾール缶に穴開けしないよう通達が出された(同年12月27日付け)という。

スプレー缶

最近は穴開けキャップが付いた商品も増えており、自治体のルールで定められている場合を除けば、必ずしも針で穴を開ける必要はない。


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■「火の気のない屋外で処理する」

それでも、先述したような事故が起きている。スプレー缶を捨てる上でどのような点に注意すればいいのだろうか。

「エアゾール缶の中身を使い切ってください。中身が残ったものは、大きな紙袋に新聞紙などを入れ、火の気のない屋外で袋の中に吹き付けて使い切りましょう。ガス抜きキャップを利用する際も同様です。風呂場、脱衣所、洗面所、トイレ等狭い空間に換気扇があるからと考えるのは危険。事故が多発しているので、必ず屋外で火の気のない所で行いましょう」(前出・大須賀さん)。

1月に起きた六本木の火災も室内でガス抜きをしていたことが原因だった。室内、特に火の元が近いキッチンでの穴あけは厳禁だ。

引っ越しシーズンで溜まったスプレー缶を捨てる際は、事故がないように細心の注意を払いたい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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