気象予報士・千種ゆり子さん、映画製作プロジェクト始動 「境界の少ない社会」へ
気象予報士・千種ゆり子さんが、映画製作のプロジェクトを始動。より多くの人に力強くメッセージを伝える。
■「生き方を受け入れられるように」
プロジェクトの発表に際し、千種さん、野本監督、稲村氏のコメントが到着している。
千種さん:「伝える星の下に生まれてきた人なんだね」と言われたことがあります。確かに気象キャスターになったのも、「気象予測データを基に、自分の考えを加えて」情報を送り出すことに魅力を感じたからでした。これまでは情報をニュース番組でお伝えしてきましたが、ニュースは毎日スルスルと流れていってしまいます。
一方、映画というエンタメ作品は違います。映画内の登場人物の視点で人生を追体験でき、自分の中にポジティブな感情や変化が残る。私はいつも野本監督の映画に引き込まれ、そんな体験をしてきました。「自分の届けた情報で、誰かがポジティブに変化してくれたら良いな」そんな思いが溢れに溢れて、映画をつくることに決めました。
この映画を通じて、1人でも多くの人が自分の生き方を受け入れられるようになったらうれしいです。そして、誰もが生きやすくなる「境界の少ない社会」が作られていくことを願っています。
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■「誰かの拠りどころに」
野本監督:高校時代の同級生である千種さんからカラダのことを話してもらったとき、恥ずかしながら、それはまったく想定していないことで、私は動揺し悲しみが溢れてきて、それを悟られまいと縮こまってしまったのを覚えています。でもそのときも千種さんは穏やかに、これからのことを見つめていました。
私は今まで、世の中にあまり認知されていない悩みや思い込みを作品にしてきました。それを見てきてくれた千種さんが映画を通して伝えたいと言ってくれてうれしかったし、少し力になれるかもしれないと励まされました。
私自身、ここ数年この映画を撮ることを道標に進んでこられましたが、作品が完成したら、今度は映画が誰かの拠りどころとなるよう、大切に製作して参りたいと思います。
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■「他人ごとでなく自分ごと」
稲村氏:国籍性別立場世代に関係なくすべての皆様へ「他人ごとでなく自分ごと」。そう感じてもらえる作品を世に出していくことが、すでに私のライフスタイルです。
誰かに何かを伝えたいときに、SNSという手段がある現在で、なぜ映画というまどろっこしいともいえる手段を使うのか。一つの作品をつくりあげるたびに、「もうこれでしばらく映画は、やめよう」と、思うのに。
結局つくらずにいられないのは、そこに誰かの人生が息づいているからです。私は、人が気になって仕方がないのです。このたびの作品で、千種さんにお声がけ頂いたこと、野本さんとまた作品をつくれることに感謝します。
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(文/Sirabee 編集部・しばたけろこ)