車のバッテリー交換を安くする方法はあるの? 「節約」のため知っておきたい経済学
【鈴木貴博『得する経済学』】寒い冬になると車のバッテリーが上がってしまうことがありますよね。そんなときの対策っていくつか選択肢があるのです。
「あー!またバッテリー上がっちゃった」
2~3年に一回、冬になるとわたしがこんな声をあげる日がたびたびやってきます。
■冬場のバッテリー
都心に住んでいると正直、あまりマイカーに乗らないんですよね。JRや東京メトロを使ったほうが便利ですから。車に乗るのは週末ぐらいなのですが、冬場は寒いので家でぬくぬくすることが多くて、3週間に一度ぐらいに乗る頻度が下がるのです。
それで車のバッテリーが上がりやすいのも実は同じく寒い冬なので、結果としてこんなふうになってしまうわけです。とほほです。
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■初心者はまずカーディーラーで3万円コース
もう20年ぐらい前、最初にバッテリーが上がったときは、救出してもらったJAFの人から、
「一度バッテリーが上がっちゃうと性能が低下して、バッテリーが上がりやすくなっちゃうんで、正直、新しいのに買い替えるのが一番いいですよ」
とおススメいただいて、その後ディーラーで純正品と交換したのです。工賃含めて3万円ぐらいかかりました。その3年後、二度目のときに考えたんですね。
「こんなに頻繁にバッテリーが上がっちゃうんだったら、毎回純正品は無駄だよな」と。
普通のガソリン車だったら、工具一式持っている人の場合はバッテリーは比較的簡単に交換できるんですよね。正しい手順に従って正しい順番で電極を外して、取り付け金具を外すだけ。そこで保険付帯の無料ロードサービスで仮充電してもらった後、なるはやでオートバックスに出かけ、1万円ほどのバッテリーを購入して自分で取り付けました。
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■DIYのボトルネックは「廃バッテリー処分」
ただその時、不要になったバッテリーの処分に困ったのです。ゴミに出すことができないのです。それで処分方法を調べて、結局近所のガソリンスタンドで当時800円ほど払って回収してもらいました。
それから確か四度目のときだったと思うのですが、気づいたのです。
「再生バッテリーって回収無料になるんだな?」と。
楽天市場で見つけた「再生バッテリー」という商品は要するに古いバッテリーを回収して、極板を磨いてきれいにして、バッテリー液を入れ替えて充電した商品です。この商品を6,000円でインターネット通販で買うと、届いたバッテリーの空き箱に上がって不要になったバッテリーを入れて着払いで送り返すことができるんです。回収無料の理由は、それが業者にとっては新しい再生バッテリーの原材料の仕入れになるからですね。とてもエコなシステムです。
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■再生バッテリーを使い始めて10年で新しい情報が
再生バッテリーはまじめでいい業者から購入すればそれなりにちゃんと使えます。その後はこのお店のリピーターになって、バッテリーが上がるたびに再生バッテリーを購入して自分で取り付けては、いらないバッテリーを送り返していました。
さて最近のことです。友人に教えてもらったのですがディーラーでバッテリーを取り替えるから高いのであって、ディーラー点検の際にバッテリーを再生してもらうと1万円かからない料金でメンテナンスしてもらえるよと。
ディーラーでは電気パルスをかけて電極の汚れを落とし、コンピューター制御で放電したうえで満充電した形でバッテリーを健康な状態に戻して返してくれるというのです。
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■究極のDIYに移行した
「いいな」
と思ったのですが、そこではたと気づいてググってみました。
「その機械、いくらなんだろう?」
と思ったのです。すると日本製の全自動パルス充電器は8,000円ぐらいで売っているんですね。
「あちゃー、またバッテリーあがっちゃったよ」
という今年の冬の冒頭のシーンに戻るのですが、今回からは買ったばかりの全自動充電器で半日ぐらいかけてバッテリーを復活させることにしました。このやり方のいいところは、次回からお金がかからないことです。
■著者プロフィール
Sirabeeでは、戦略コンサルタントの鈴木貴博(すずきたかひろ)さんの連載コラム【得する経済学】を公開しています。街角で見かけるお得な商品が「なぜお得なのか?」を毎回経済理論で解説する連載です。
今週は「車のバッテリーが上がったときの対策予算比較」をお送りしました。
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(文/鈴木貴博)