高齢の銀行強盗が「刑務所に入りたい」 行員に差し出した丁寧すぎるメモが話題に
2016年にも高齢の男性が思わぬ理由から銀行強盗を起こし、「逮捕して」と訴えていた。刑務所はつらい人生からの逃げ場になっているのか…。
生活に困窮する高齢者が、食うに困らない生活のため、あるいは配偶者から逃げたい一心で事件を起こし、「刑務所に入りたい」と訴えるケースが増えているという。
このたびは、アメリカ・ユタ州の男の奇妙な逮捕劇が注目を集めている模様だ。同国の『Yahoo News』や『nbc』が報じている。
■丁寧に書かれたメモ
話題になっているのは、ユタ州ソルトレイクシティのドナルド・サンタクロース(65)。彼は6日の午前中、市内の『ウェルズ・ファーゴ・バンク』に入ると、行員のひとりにあるメモを差し出した。
「こんなことをしてしまい、ごめんなさい。私は強盗です。1ドル札をいただければ助かります」と書いたメモだったという。
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■「逮捕されたいんです」
それを読んだ行員は冗談だと思い、「どうぞ」と言って1ドル札をドナルドに手渡すと、「早く出ていって」と追い払おうとした。
すると男は「そうじゃないんです。逮捕されたいので警察を呼んでください」と哀願。警察が到着するまでの間、大人しく椅子に座った。行員たちは全員が別室へ避難。男は凶器などは持っておらず、この事件によるケガ人はいない。
■「刑務所に入りたかった」
警察が到着すると、ドナルドは奪った1ドル札を返し、強盗の現行犯として逮捕された。取り調べにも素直に応じ、そのなかで「あらかじめ計画し、犯行に及びました。逮捕され、刑務所に入りたかったからです」と話したという。
詳しい理由はまだ明らかにされていないが、ドナルドは収容されたソルトレイク郡メトロ刑務所からも、あっけなく保釈されている。
■投獄されたい理由は他にも
同様の事件は2016年にも、ミズーリ州のカンザスシティで起きていた。ローレンス・ジョン・リップルという70歳の男が銀行強盗を決行。行員に「銃を持っている。金を出せ」と書いたメモを見せると、3,000ドル(約40万円)を受け取った。
警察の取り調べに「妻と口論になり、もう一緒にいたくないと思った。罪を犯して刑務所に入りたかった」と話し、世間の苦笑を誘っていた。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)