日本で最後の喫茶店「シャノアール」、今日で閉店… “あの名物メニュー”ともお別れ
長年、多くの人に愛された喫茶店「シャノアール」が今日をもって閉店する。閉店数日前、記者は「ビッグパフェ」とも別れを告げた。
24日、「コーヒーハウス・シャノアール」の京王八王子店(東京・八王子市)が閉店する。同店が日本にある最後の店舗だったため、ネット上では惜しむ声が続出。
多くの人に愛された「シャノアール」を訪れると…。
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■最盛期には日本全国に出店するも…
「コーヒーハウス・シャノアール」は1965年に創業し、東京都福生市に「シャノアール」1号店をオープンさせた。1980年代から全国進出を開始し、90年代は日本全国に75店舗を展開した。
だが、その後は「シャノアール」運営会社が「カフェ・ベローチェ」を主力事業にしたことに伴い、店舗網が縮小。さらに、2020年に運営会社が買収され、21年以降は「珈琲館」ブランドへ業態転換が進んでいった。
結果、「シャノアール」店舗は徐々に姿を消し、京王八王子店が「最後の砦」となっていた。同店も3月24日で閉店するため、「シャノアール」ブランドはなくなることに…。
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■ネットでも惜しむ声続出
「シャノアール」は、ホットブレンドコーヒーが350円とリーズナブルで、落ち着いた雰囲気。中高年層を中心に人気を博していた。
そんな店舗がなくなることに、ファンはショックを受けているようだ。
ネット上では、「ここのブレンドとコーヒーゼリーを口に入れることはもう二度とできないのか」「シャノアールさん閉まってしまうの泣きそう」「よく仕事サボりに行ったり高さ30センチのBIGパフェを震えながら食べた思い出」「今週で閉店するので来店したらほぼ満席でシャノアールの愛され力を感じた」など、閉店を惜しむ声が多数あがっている。
記者は大学生時代、東京の調布市界隈に住んでいたのだが、安くて美味しいコーヒーが飲めるとあって、「シャノアール調布店」をよく利用していた。そんな思い出深い「シャノアール」に別れを告げるため、3月中旬、八王子店に足を運んだ。
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■入口前には熱いメッセージが
昔懐かしい食品サンプルが飾られており、ノスタルジーな気分に拍車をかける。入り口前には、客からの「44年間ありがとうございました」という文言と共に、「学生の頃よく利用した」「20年以上お世話になりました」「また復活してください」など、熱いメッセージが多数寄せられていた。
改めて、「シャノアール」が多くの人に愛されていることを実感する。記者にとっても最後の来店となるこの日は、「ホットブレンドコーヒー」(350円)と「ビッグパフェ~ストロベリー&チョコ」(680円)を注文。
ファンには説明不要だが、ここのパフェは全長30センチを誇り、看板メニューとなっている。「シャノアールファン」として、これは外すことはできない。
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■名物パフェが最高
記者が最後に「シャノアール」を訪れて10年以上経ったが、「ビッグパフェ」の大きさは全く変わっていない。バニラのソフトクリームに、チョコレートソースとストロベリーソースがたっぷりかかっていて、見た目も鮮やか。
間にはストロベリー系のドライフルーツとシリアルが入っており、ザクザクした食感も楽しめる。これほどの高さを誇るにも関わらず、飽きることなく食せるのも魅力的だ。合間にコーヒーも飲みつつ、完食。
名物メニューを食して別れを告げることができたが、やはり名残惜しい気分だ。いつの日か、「シャノアール」が復活することを願うばかりだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)