『リデンプションリーパーズ』プレイレビュー、終末的世界観でシビアすぎるSRPGを堪能 ギリギリな戦いを生き残れ

『リデンプションリーパーズ』プレイレビュー。超シビアなゲーム設計で生き残れ。

2023/04/04 04:30


2月22日に発売開始された『リデンプションリーパーズ』(Redemption Reapers)。同作をクリアした記者がメインストーリーのネタバレなしでレビューしていくぞ。


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■トップクリエイターが集結した終末系SRPG

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『リデンプションリーパーズ』は、中世西洋風の世界を舞台としたシミュレーションRPG。突如現れた恐怖の軍勢モースに対抗する「灰鷹旅団」の死闘を描いた物語となっており、圧倒的な脅威と絶望をもって迫ってくるモースの軍勢に対して豊富な組み合わせのキャラクタービルドと、緻密な戦術を組み合わせで戦場を駆け巡っていく。

同作は、『ENDER LILIES』を発売したBinary Haze Interactiveが手掛けており、製作陣も超豪華。SRPGの代表ともいえる『ファイアーエムブレム』シリーズに参加していた堀川将之氏がゲームデザインを担当。脚本は初代『メタルギアソリッド』で脚本・設定協力を担当していた福島智和氏、音楽は『大神』で「太陽は昇る」を作曲した近藤嶺氏が担当している。

ゲーマーならすぐに気付くレベルのトップクリエイターが集結した作品ということもあり、ゲームとしての完成度は記者がここ数年で遊んできたSRPGの中でもピカイチ。難易度はかなり高いものの、ひと工夫・ひとつの噛み合い次第で戦況が大きく変化し、常にギリギリの戦いを強いられる状況は緊張感があってとても楽しかった。


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■豪華すぎる声優陣

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製作陣が豪華だと紹介した『リデンプションリーパーズ』だが、登場人物らの声優も超豪華。同作の主人公ともいえるサラは甲斐田裕子が担当。他にも大塚明夫、玄田哲章、小山力也、武内駿輔、津田健次郎、福山潤、水樹奈々、三宅健太、安元洋貴などそうそうたるメンバーが揃っている。

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個人的には、津田が演じるルグが悪態を吐きながらモースを屠る様子が見られただけでも買った価値があったと思わされたほど。ストーリーも全体的に悲壮感漂う暗く重い内容となっているのだが、それらを丁寧に演じた声優陣のおかげかゲームにガッツリと没入することができた。


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■ギリギリでシビアなゲーム設計

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前述でも紹介した通り、『リデンプションリーパーズ』はかなり難易度の高いSRPGとなっている。というのも、キャラクターのステータスが全体的にデフレ気味に設定されているのだ。昨今、ステータスがインフレし、1撃で周囲を破壊していく…といったパワーで解決できてしまうタイプのSRPGもある中、同作はめちゃくちゃシビア。基本的に1撃では火力が足りず返り討ちにされてしまうため、戦略を組み立て敵を囲い込むようにして戦わなければならない。

ステータスよりもさらにシビアなのが「武器の耐久度」だ。同作では、武器を装備することによって攻撃力を上げることができるのだが、武器には耐久値が設定されており、耐久値が0になると命中率威力が大幅に激減し使い物にならなくなってしまう。この耐久値はステージごとに用意されているショップで修理することができるのだが、5人のメインキャラの武器を修理すると持ち金がカツカツになってしまう。

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また、同作では以前戦ったステージを再度プレイする「遊撃戦」に挑むことが可能。「それなら何回も同じステージをプレイしてレベル上げすればいいじゃないか」と思うかもしれないが、コストの関係で何度も遊撃戦に出撃する余裕はなく、下手するとボロボロの武器を持ってより強い敵と戦わなくてはならなくなってしまうのだ。

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このギリギリの状況が最序盤から最終盤まで続いており、猛烈なシビアさが同作の終末的世界観を感じられて個人的にはかなり高評価。

ステータス調整と耐久度の設定によって、ギリギリでシビアな難易度になっているのはベテランクリエイター陣の腕の見せどころといったところだろうか。


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■一部気になる点も…

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ムービーもかなり完成度が高く、美麗グラフィックで良い声の登場人物らが動く様は見ていて楽しかった。ただ、記者はNintendo Switch版をプレイしたのだが、ムービー再生中に時折ノイズが流れて画面が崩れてしまったり、ナレーターの声だけが異常に小さいといった気になる点もチラホラ。

また4月に発売を予定されていた『リデンプションリーパーズ』のパッケージ版が品質向上やアプデ項目を含めた状態で販売するために7月に延期が発表された。アプデ内容には、ユーザビリティの更なる向上だけでなく、Easyモードの追加も予定されているようなため、SRPG初心者の人でも遊びやすい難易度で楽しめるようになるかもしれない。

© 2023 BINARY HAZE INTERACTIVE Inc.

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(取材・文/Sirabee 編集部・北田力也

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