不味いと評判の「早ゆでパスタ」は本当に美味しくないのか? ミシュラン一つ星・鳥羽周作シェフに試してもらった結果…
なんでも美味しくしてしまう男・鳥羽周作シェフ。不味いと風評被害を受けている早ゆでパスタも美味しくできるのだろうか…?
最近スーパーで売り場が多くなっている「早ゆでパスタ」。しかし、検索するとサジェストに「まずい」と表示されることも多く、美味しくないと思っている人は少なくないかもしれない。
しかし、記者の家は早ゆでパスタを買うことも多く、使い方によっては一般のパスタよりも美味しいことを知っている。この早ゆでパスタの美味しさ、どうにかして伝えられないものか…。
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■美味しさを伝えられるのはあの男しかいない
そんな早ゆでパスタの風評被害を払拭できる人物は、私の知る限りひとりしかいない。それは、ミシュラン連続4年一つ星レストラン「sio」オーナーシェフ・鳥羽周作氏である。
「初めて見ましたね。早ゆでパスタ」と、いままで早ゆでパスタの存在を知らなかった鳥羽シェフ。しかし、見てすぐにインスピレーションが沸いたのか、即調理を始めた。さすが多くの企業とコラボをしている凄腕シェフだ。
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■超シンプルなにんにくパスタ
数分で鳥羽シェフが作ったのは、なんとにんにくだけのパスタ。オリーブオイルでにんにくの香りを引き出し、小鍋に水と塩を入れて沸騰させ、そのままパスタをゆでて仕上げた一皿である。不味いと言われているのに、極めてシンプルな味付けで大丈夫なのだろうか…。
試食すると「ぜんぜん美味い」と話す鳥羽シェフ。確かに食べてみたところ、麺をそのままオイルと小鍋で茹でているため仕上げに混ぜて口当たりよく乳化させるのが簡単なため、塩が決まっていればめちゃくちゃ美味しい。
不味いという前置きがあったら普通は濃い目のソースでごまかす場合が多いのに、あえてシンプルな食材で美味しくしてしまうとは…早ゆでパスタの味よりもシェフのスキルに感動してしまった。
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■まさかの2皿目は…
早ゆでパスタが美味しいと分かったので、次は少し本格的に仕上げてくれるとサービス精神旺盛な鳥羽シェフ。なんと2皿目も作ってくれるらしく、期待が高まりまくる。
2皿目はにんにくのパスタに生のイタリアンパセリを加え、最初に使った2分茹での細麺ではなく、4分茹でのやや太めなパスタで仕上げたもの。
「美味い!これは普通のパスタと見分けがつかないんじゃないかな?」と語る鳥羽シェフ。確かに早ゆでパスタの形状により麺の中心までしっかりイタリアンパセリとにんにくの香り・味が移ることと、太麺でソースをしっかり吸うため普通のパスタよりも美味しく感じた。
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■早ゆでパスタ焼きそばも改良してもらう
最後は、記者が自宅でよくやる「早ゆでパスタ焼きそば」のレシピをお伝えし、より美味しさが高まるようシェフに改良してもらうことに。作り方としては、まずは豚バラと野菜を炒め、別皿に移しておく。
次に塩の代わりにソースをお湯に入れ、そこに早ゆでパスタを入れて茹で、水分がなくなったら肉と野菜を入れて完成なのだが…
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■最後に追いソースで仕上げ
最後にシェフは再度ソースを加えることを提案。そうすることでソースの香りがさらに引き立ち、美味しくなるという。
一流シェフが調理した早ゆでパスタを使用した焼きそば、香りが良く食べる前から最高だが、気になる味は…?
■アルデンテでなくても美味しい
「美味いね!ぜんぜんありだと思いますよ。」と、シェフも納得の味に。少し長い時間茹でても通常の麺と違い外側がダレることがないため、あえてアルデンテでなくても美味しいのが早ゆでパスタの良いところだ。
不味いと風評被害を受けているマ・マーの早ゆでパスタを、なんでも美味しくしてしまう男・鳥羽シェフに本当に美味しくないのか料理してもらいました。シェフいわく「普通のパスタと見分けがつかない人もいそう。ワンパンでオイル系のパスタにすると、乳化もさせやすくてかなり美味い!」とのこと。 pic.twitter.com/1b3KFrMCeF
— 熊田熊男 (@yamasan15588510) April 12, 2023
あえてシンプルなソースで早ゆでパスタを最強に美味しくしてしまった鳥羽シェフの神スキルには感動しっぱなしだったが、シェフいわく「オイルソースはとくに合うと思います」とのこと。早ゆでパスタにあまり良いイメージを持っていない人は、別で茹でるのではなく、ワンパンで調理するとその美味しさを感じられるかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・熊田熊男)