日本人の6割超、ファイブミニ正式名を誤解していた じつは「数字の5」は無関係で…
独特な風味と炭酸のスッキリ感で大人気のファイブミニ。しかし、日本人の6割以上が「正式名」を勘違いしていると判明したのだ。
世の中には「あれ、どっちだったかな…」とおぼろげに記憶してしまう事象が多々あるが、その正式名称が誕生した「背景」を知ると、思わず納得してしまうもの。賢明なる読者には既知の事実として映ったり、「細かすぎるだろ!」とツッコミを入れたくなるケースもあるかと思うが…決して少なくない人々が「誤って記憶している事象」の正体について探っていきたい。
今回取り上げるのは、現代人に不足しがちな成分を手軽に摂取できる「あのドリンク商品」の正式名についてである。
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■ファイブミニ、英語でどう書く?
日常生活の中で「同音異義語」に遭遇するのは、まさに日常茶飯事。大多数はイントネーションや前後の文脈から、難なく判断できるが、中には勘違いされているワードも存在する。
こうしたケースは「漢字→ひらがな」だけでなく、「英語→カタカナ」への変換時も往々にして起こり得るもの。全国の10〜60代の男女1,000名を対象に実施した調査アンケート内の「ファイブミニの英語表記はどちら?」という質問に対する回答結果を見ていこう。
全体の61.7%が「Five Mini」、残る38.3%が「Fibe Mini」と回答していることが判明したのだ。「ファイブ」と聞くと「数字の5」を連想するのが一般的かと思うが…じつは「Five Mini」は誤りで、「Fibe Mini」が正しい英語表記である。
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■若年層は「約8割」が勘違い
記者も昔からファイブミニを「美味しくて健康に良い最高の飲み物」として認識し、愛飲していた身。
だが「ファイブミニ」という商品名に関しては「5つの栄養素がバランスよく摂れるからFive Miniという名前なのだろうな」などと勝手に認識しており、ある日「ファイブミニ」が「Five Mini」でなかったことに気づき、後頭部を鈍器で殴られたかのような衝撃を受けたのだ。
なお、年代別の回答を見ると、いずれの世代も半数以上が誤りの「Five Mini」と認識していたことが判明。正しい「Fibe Mini」と回答した人物の割合が最も小さい10〜20代は25.9%という結果だった一方で、50代、60代は比較的多くの人々が正式名を認識していたことが分かる。
そこで今回は調査データの結果を元に、ファイブミニを製造・販売する「大塚製薬株式会社」に、商品名の詳細について直撃取材を敢行。その結果、様々な事実が明らかになったのだ。
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■戦後、日本の食生活は…
戦後、日本人の食物繊維の摂取量は低下を辿り、1970年以降は「47年(昭和22年)の約半分」にまで落ち込んでしまった。これは令和の現代にも通じる問題点である。
そうした状況を憂いた大塚製薬では、86年(昭和61年)から「おいしく手軽に食物繊維が摂れる飲料を開発する」というコンセプトの下、研究開発をスタート。研究に当たったのは、当時としては珍しい女性研究者3名のプロジェクトチームだったという。
その後、様々な試行錯誤を経て88年(昭和63年)に完成したのが、ご存知ファイブミニ。商品名決定の経緯について、大塚製薬 製品部は「食物センイを意味する『Dietary Fiber』のFiberをキーワードとし、手軽に飲める100ml飲料としての愛称『Mini』(ミニ)を追加して『Fibe Mini』としました」と振り返っている。
また今回の調査アンケート結果について、大塚製薬 担当者は「88年発売当時のファイブミニは、オレンジ色の透き通った液色、微炭酸の爽やかな味わい、飲みきりサイズのかわいいボトル等々、女性の目線を活かした飲料ではありましたが、男女問わず幅広い層から支持され、『食物センイ飲料』という新しいカテゴリーを確立し、市場を牽引いたしました」と前置き。
その上で「発売当時の20~30代の方々が、ちょうど今の50~60代に当たります。発売当時、広告も含めて非常にセンセーショナルな製品でしたので、当時の印象が強く残っている方々が多いのだと思います」と、回答の傾向を分析してくれたのだ。
大塚製薬からは「ファイブミニは今年で発売35年を迎えます。今では母親・娘で一緒に飲まれていたり、世代を超えて愛されているブランドです」とのコメントも寄せられており、改めて同商品の人気の高さが感じられた思いである。
今日まで「Five Mini」と認識していた人は、こっそり「Fibe Mini」と認識を改め、ファイブミニで美味しく手軽に「食物センイ」を補給しよう。
今回のように細かい部分の表記で、多くの人が誤解していそうな商品名・企業名・チェーン名等があれば、ぜひSirabee編集部に情報を寄せてほしい。日常に隠れている小さな『気になる』の謎を共に解き明かそう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)