ispaceの月着陸船が通信途絶も…岸田文雄首相がエール 「応援していきます」
ispaceの月着陸船が月面への着陸を達成できなかったことを受け、岸田文雄首相がエール。ユーザーからも敬意を表す声が寄せられた。
日本の宇宙企業「ispace」による月着陸船の通信が途絶えたことを受け、岸田文雄首相が26日、公式ツイッターを更新。同社の今後の挑戦に向けて期待を寄せた。
■月面にハードランディングの可能性
ispaceは民間企業として世界初となる月着陸を目指し、月探査プログラム「HAKUTO−R」を計画。その最初のミッションとして、昨年12月に米国のロケットで着陸船が打ち上げられた。
今年3月には月の周回軌道に入るなど順調に飛行を続け、26日午前0時40分ごろに高度を徐々に下げて月への着陸を開始。しかし、着陸予定の直前に東京都内の管制室との通信が途絶えた。同社によると、月面にぶつかるように着陸した「ハードランディング」をした可能性が高いとみられ、月面への着陸を確認することは難しくなったという。
関連記事:機内で意識不明になった40代男性客が死亡 客室乗務員らが懸命に努力するも…
■「不確定なリスクを恐れず」
同社は公式ツイッターで、「民間月面探査プログラム『HAKUTO−R』ミッション1のランダー(月着陸船)による、民間企業として世界初の月面着陸を本日予定しておりましたが、4月26日8時時点において、ランダーとの通信の回復が見込まれず、月面着陸を確認するsuccess9の完了が困難と判断いたしましたことをお知らせいたします」と報告。
「当社は今回の結果を受けてもなお、不確定なリスクを恐れず挑戦の歩みを決して止めることは致しません。2024年のミッション2、2025年のミッション3の技術成熟度を飛躍的に高めることを目指し、今回のサクセス8までの運用と着陸シーケンス中に取得されたデータとノウハウを最大限活用していきます」と説明した。
関連記事:機内で意識不明になった40代男性客が死亡 客室乗務員らが懸命に努力するも…
■「これからも応援していきます」
この報告を受け、岸田首相は「昨年11月に宇宙資源法の『宇宙資源の探査および開発』の許可を取得したispace社の世界初の商業的な月面着陸への挑戦。通信が途絶し、着陸の確認が取れないとのことですが、『我々は歩み続ける』との力強いメッセージ。私も我が国のスタートアップの宇宙へのあくなき挑戦をこれからも応援していきます」とエールを送っている。
関連記事:倉科カナ、初乗りした気球での恐怖体験を明かす 「着陸が雑」「ギリアウト」
■ユーザーからも「立派」の声
ツイッターユーザーからも、「ispace社頑張ってほしいです。世界中の民間ではまだ1度も成功してないミッション、初挑戦で着陸寸前までのデータを記録できたのは立派です!」「高度な技術に挑戦し続けることに敬意を表します。でも、日本の技術力ってすごいなぁ」「通信途絶は残念でしたが、得られた経験と情報を活かし仕切り直しですね」といった声が寄せられている。