クリームもバターも使わずに作ったスイーツ！？　プラントベースフードの進化に驚き

動物由来の原材料を使用せず、植物由来の原材料で作られた食品「プラントベース」。肉や魚、チーズなど、さまざまな種類のプラントベースフードが生まれている。

そんな中、新しく生まれたのがプラントベースの「テリーヌ」だ。

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■豆乳のみ！？

伊藤忠商事と不二製油が立ち上げたプラントベースブランド「ウェルビーンズ」が開発したのが、「超濃厚ショコラテリーヌ」と「超濃厚抹茶テリーヌ」。

独自のUSS製法（Ultra Soy Separation製法。従来の豆乳にはなかったおいしさ、機能をもつクリームやバターを生み出せる）を使うことでバター・生クリーム・卵など、動物性の食材を一切使わずに、濃厚なコクと風味を実現した…らしいのだが、スイーツ系のテリーヌといえば卵とたっぷりのバターを使って焼き上げたものがほとんど。

それを植物由来の原材料だけで作ったら、ちょっと物足りなくなりそうだけど。

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■味に自信満々

いやいや絶対まず…じゃなかった、物足りないでしょ？ と思ってしまうだが、PR会社の担当は自信満々。「食べたら絶対においしさに驚く！　まずかったらまずいって書いていいから！」と言い切る。本当だな。

メーカー広報も「コクとウマミを付与する効果をもつUSS豆乳をはじめとして、美味しさをしっかりと表現するために素材の選択にこだわりました。ショコラテリーヌは環境にも配慮したガーナ産と希少なフレーバービーンズのアリバ種の2種のカカオ豆をブレンドし、馴染みあるチョコ感の中にも特徴ある風味を忍ばせました。抹茶テリーヌはまだ珍しい植物性のホワイトチョコレートを使用し、こだわりの抹茶の風味が強く出るように工夫しました」…と、高級スイーツを紹介するかのような早口コメントを寄せてくれた。

「プラントベースだから、なに？　私達、おいしいですけど？」なオーラがすごい。

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■高いスイーツ感がすごい

そこまで言うならば、食べてやろうじゃないか。正直な感想を書きなぐってやろうじゃないか！ と、商品を送ってもらったのだが…。

めちゃくちゃキレイな化粧箱に収められており、高級感がやばい。貧乏舌なのに大丈夫かな…。

「超濃厚ショコラテリーヌ」と「超濃厚抹茶テリーヌ」の2種類あり、お値段はどちらも税込み3,480円（ギフト用は税込3,980円）。

同封されていた説明どおりに、まず冷凍庫から出してすぐに紙トレイを外しておく。取り出して10分ほどでアイスデザート、2〜3時間解凍すればテリーヌとして味わえる…とのこと。

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■実際に食べてみると…

早速、まずはアイスデザート状態で食べてみることに。

「超濃厚ショコラテリーヌ」は、かなり苦くて酸味も感じるレベル。ハイカカオのチョコレートを食べたときの味を想像したら近いかも。これはちょっと、好き嫌いが分かれる気が…。

一方、「超濃厚抹茶テリーヌ」は抹茶の味が強いけれど苦味は少なく、しっかり甘みも感じられる。後味もさっぱりしており、もうひとくち食べたくなる味わいだ。

どちらも豆乳感は0。「これ豆乳しか使ってないんだよ！」と言われても「…？」と首を傾げてしまいそう。

しっかり解凍してテリーヌ状態にすると見た目も感触もだいぶ変化し、ネットリした状態になっている。

アイス状態では苦味・酸味が強かったショコラテリーヌは、味わいが少しまろやかに。いや、十分苦いし酸っぱいんだけれど。抹茶テリーヌも抹茶らしい香りが口いっぱいに広がる。

ただ、豆乳独特の青臭さが出てきている気が…。意識しなければ気にならない程度だが、豆乳が苦手な人は「これ豆だよね？」とわかるレベル。

バターや生クリームによるドシッとした濃厚さはなく全体に軽やかな味のため、「全く一緒！」とは言い難い。ただ、プラントベースでここまで本格的なスイーツが作れるのか！　と感動するのは確か。健康は気になるけど甘いものを思い切り食べたい、今流行りのプラントベースフードを試してみたいという人にはオススメの一品だ。

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（取材・文／Sirabee 編集部・たつき あつこ）