『Chat GPT』で一気に身近となったAI 開発・利用の規制を求める割合は…
G7広島サミットでも「国際ルールづくり」が議題となる予定の人工知能(AI)。開発や利用を規制すべき?
人工知能(AI)の進化と普及が加速している。とくに米・Open AI社が開発した生成AI『Chat GPT』は企業や自治体、農林水産省など国の機関でも採用が進む。
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■Open AI社CEOが首相と会談
同社の最新型AI『Chat GPT4』は現在、有料プランのみで公開されており、無料版ではバージョン3.5まで。とんちんかんな回答も少なくないものの、人工知能がつくる答えとは思えないわかりやすさと使い勝手が魅力だ。
10日には、サム・アルトマンCEOが来日し、岸田文雄首相を訪問。自由民主党の部会などにも出席した。一方で、急速に進化するAI技術に対しては、待ったをかける向きも少なくない。
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■G7広島サミットでも議題に
先月末、米・テスラCEOのイーロン・マスク氏は、「社会にリスクがある」としてAI開発の6ヶ月停止を提言。また、5月19日から広島で開催される主要7ヶ国首脳会議(G7広島サミット)においても、AIに関する国際ルールが議論される予定だ。
AIが正確な情報をアウトプットするためには、「教師データ」と呼ばれる資料を大量に読み込ませる必要があるが、中には著作権があるデータも含まれている。
こうした著作権の問題やデータ漏洩のリスクがあることに加え、また中長期的にはAIに仕事を取って代わられてしまう人も続出するかもしれない。
開発面だけでなく利用についても、たとえば学校の宿題やテストにAIが生成した文章を提出してよいのか、といった問題も。世間は、AI規制について、どのように考えているのだろうか。
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■4割は「規制すべきでない」
Sirabee編集部が、4月10〜12日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象にAI規制について調査したところ、「利用も開発も規制すべき」と答えたのは全体の10.9%。「開発のみ規制」が16.7%。「利用のみ規制」が32.1%。
最も多かった答えは「規制すべきでない」との声で、40.3%に及んでいる。たしかに、開発・利用を規制することで、世界から大きく取り残されてしまうリスクもあり、こうした意見が大勢なのかもしれない。
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■中高年は「開発も利用も規制を」
ちなみに、AI規制を求める人たちを世代別に分析してみると、利用・開発ともに否定的な人は高齢者ほど多く、60代では17.4%。一方、30代以下では1割を下回る。
また、若い世代では開発のみ・利用のみの規制を求める割合がやや拮抗しているが、30代以上では利用の規制を求める声が圧倒的。
とくに生成AI開発においては先行する米国勢に対して日本は大きく遅れを取っており、現段階で開発の手綱を絞ることで失われるものの大きさを懸念する人が多いのだろう。
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)