台湾有事のXデーが近づく 中国人の半分以上が武力行使を支持
最近になって恐るべき統計が明らかとなった。大学の調査で、台湾への軍事侵攻に55%がYesと回答。習近平国家主席はこれをもとに軍事侵攻を本格化へ。
シンガポール国立大学とニューヨーク大学が協力して行ったアンケート調査を行い、その結果が明らかとなった。
■軍事侵攻の半分以上が賛成
調査結果によると、「台湾統一の際に武力を行使するべきか」との問いに対して、反対が33%だった一方、賛成が55%と半数を超え、「中国台湾はそれぞれ別の政府を持ち、必ずしも統一することはない」との問いでは、「受け入れられない」が71%、「受け入れる」が22%と、中国市民の台湾統一への強い気持ちが明らかになった。
また、武力行使以外にも軍事的威嚇の継続や経済制裁へも多くの支持の声が集まった。この調査は2020年から2021年にかけて行われ、中国人1,800人あまりが回答した。
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■台湾統一を掲げる習政権にプラスか
習近平政権は台湾統一を最大目標に掲げ、昨年8月も当時のペロシ米下院議長が台湾を訪問した際、台湾を包囲するような軍事演習を行い、台湾周辺海域に向けて大陸側からミサイルを打ち込むなど、台湾への強硬姿勢を見せている。
仮に台湾が中国に支配されれば、世界をリードする先端半導体産業に大きな影響を与え、また台湾南部や東部を通る日本のシーレーンへも影響が及ぶことになり、日本経済には計り知れないダメージが及ぶ。
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■台湾侵攻へのハードルを下げる恐れ
そして、習政権は台湾侵攻の際、米軍との力関係だけでなく、それを中国国民がどう思っているかを重視している。昨年秋も党大会の際、北京や上海では“反習近平”と書かれた横断幕やプラカードが見られるなど、今日国民の不満も少なくない。
そういった中、台湾侵攻で失敗すれば、習国家主席の威厳は底を付くことになる。よって、この統計結果は間違いなく習国家主席を後押しすることになり、台湾侵攻へのハードルを一気に下げる恐れがある。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)