アウトレット駐車場で警備員の質問攻め、一体なぜ… 「ひと目で分かる理由」に驚きの声
アウトレット駐車場にて、警備員から何度も質問を受けてしまった運転手。車の様子を受けて「これは納得」の声が多数寄せられており…。
ほんの少しでも怪しい、疑わしい人物を見かけたら、ひとまず声をかけるのが警備員の性。以前ツイッター上では、とあるアウトレットにて警備員に声をかけられた人物の「予想外すぎる車両」に注目が集まっていたのをご存知だろうか。
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■警備員に警戒された理由は…
今回注目したいのは、ツイッターユーザー・こっくんさんが投稿した1件のツイート。
こちらの投稿には、アウトレット駐車場にて経験した警備員とのやり取りについて書かれており、どうやら相手から「どういったご用件で?」「買い物?」と、質問攻めにあってしまったそう。しかしその際、こっくんさんが「自家用車でして…」と答えると、警備員は何かを察して笑顔になったのだ。
アウトレットに車でやって来る理由など、ほぼ間違いなく買い物では…? と疑問に感じつつ、ツイートに添えられた写真を見ると…そこには、駐車場に停車した立派な「バス」が確認できたではないか。
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■バス所有の経緯が「逆転の発想」すぎる…
なんとも予想外なエピソードを記したツイートは、投稿から数日で1,000件以上ものRTを記録するほど大きな話題に。
他のツイッターユーザーからは「じ、自家用…?」「地方のスーパーとかに停めたら、普通に高齢者が乗車してきそう」「世の中、色々な人がいるなぁ…」「これ個人所有なのか」「シャトルバスと勘違いされそう」など、驚きの声が多数寄せられていたのだった。
ツイート投稿主・こっくんさんは、以前よりバスを愛好していた人物。とはいえ、あれだけ大きい車両を個人宅で所有するのは現実的ではなく、諦めていたのだ。
そんなある日、通勤で使用している車を「痛車」に改造しようとしたところ、父親から「やるのは良いが、二度と家に乗って帰って来るなよ!」と、叱りの言葉を受けてしまう。
その瞬間、こっくんさんに電流走る──! 「どうせバスを買ったら外部で駐車場を借りなければいけないし、それならばバスを痛車にすれば、問題が全て解決するのでは?」と逆転の発想に辿り着き、バスの購入を決意したのだ。
満を持して、昨年の2022年5月にお目当てのバスを購入。もちろんバス用の免許取得や駐車場の確保、車検等も済ませて、念願のバスライフを謳歌していたのだった。
やはり「1人でバスに乗車・運転している」という構図はかなり目立つようで、こっくんさんは「街中を走ってると『えっ? 何あれ?』みたいな感じで見られることは多いです」とも振り返っている。
現在は、24年東京・お台場で開催される痛車のイベントに向けてラッピングのデザインを準備したりと、心踊る日々を過ごしているそうだ。
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■バス購入の際、まず気をつけるのは…
こっくんさんのツイートを受けて「自分もバスを購入してみようかな…」と、興味が湧いてきた人もいることだろう。しかし、そうした人々には一度、現実を直視してもらう必要がある。
今回は、個人がバスを所有する際の問題点や課題をめぐり、兵庫県、埼玉県、岐阜県に支店を構える「上野自動車株式会社」に詳しい話を聞いてみることに。
バスを所有する際には、乗車定員(運転席+添乗員席+補助席を含む乗客席)が29名以上であるかが重要となり、たとえば「乗車定員30人以上」の自動車を1台、もしくは「乗車定員11人以上、29人以下」の自動車を2台以上所有するならば、整備管理者の選任が必要となる。
つまり、乗車定員が11人以上、29人以下のバスを「1台」所有する場合であれば、法的な規制を受けることなく、所有可能なのだ。整備管理者になるためには、諸々の資格要件が必要となるのは言うまでも無い。
また、免許に関しても「乗車定員30人以上の自動車」の場合は大型免許、「乗車定員11人以上29人以下の自動車」の場合は中型免許が必要となってくるため、乗車定員は車両を購入する上で何より重要な指標となってくる。
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■バスを持つのはこんなにも大変
こうした諸事情に加え、上野自動車はさらに現実的な問題に踏み込んでいく。
同社担当者は「バスは乗用車よりも燃費が悪く燃料代が高くつくため、維持費がかさんでしまいます」「燃料代をはじめ自動車税や自賠責保険料、整備・点検料、駐車場代など、通常の車よりも維持費が大幅に高くなることが考えられます。購入するだけで終わりではなく、バスを維持するためには様々な維持費がかかってしまうことも念頭に置いておく必要があります」「マイクロバスでも大型バスでも、所持する場合は駐車場の問題は避けて通れないでしょう。小型のバスでも全長7mはあるため、その大きさのバスを駐車できる場所を確保することは難しいといえます」と、かなり具体的な事例を挙げつつ、説明してくれたのだ。
この他にも定期的な点検が必要になったりと、単なる「憧れ」だけでなく、それに伴う「強い責任感」が求められる点を肝に銘じておきたい。
また、個人でのバス所有を検討している人々に向け、上野自動車は「11人以上29人以下のバス1台のみであれば法的な規制を受けずに所有できるとはいえ、整備工場での定期点検の実施や車検整備の費用だけでもかなりの負担になりますし、運転技術も非常に高いレベルを求められます」「また、整備不良や些細な運転ミスが悲惨な大事故を招いてしまいます。費用・メンテナンス・運転ルートなど充分にご検討頂き、安易な気持ちで所有されるのは絶対におやめください」と、強く呼びかけている。
担当者は眉をひそめつつ「昨今、原因は色々ですがバスやトラックの事故が続いており、安易な気持ちで大型車を所有するのはお勧めできません」とも補足していた。
かなり現実的な内容が続いたが、これは同社が車に対する強い愛情を持ち、同時に「バス」という特殊な車両が持つ危険性を明確に理解している証左に他ならない。
実際、今回話題となったツイートを見ると「こちらのツイートのお方は停車時にきちんとタイヤ止めを使用されておられるなど、非常に安全意識が高く、元々バスやトラック運転のご経験をお持ちのお方では、とお見受けしました」と、笑顔のコメントを寄せてくれたのだった。
そんな上野自動車は中古トラック、バスの専門店で、全国対応でユーザーの要望に応えている。全店合わせて300台を超える豊富な在庫を取り揃えているのが強みで、自社工場にてボディ載せ替えやクレーン取付など各種架装、事故などで傷んだ箇所の鈑金塗装や修理、床板張替えやフック取付、根太増しなど、各種補強にも対応可能。
問題点等を理解した上でバス所有の覚悟ができた人は、ぜひ上野自動車に相談してみてほしい。