駐日ジョージア大使、優先席利用に批判受け「唯一の心残り」 「すばらしいお考え」の声も
駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏が電車の優先席利用について持論を展開。賛否両論の声が上がった。
駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏が21日、自身の公式ツイッターを更新。電車の優先席利用をめぐって起きた論争に対してコメントした。
■優先席利用に批判の声
レジャバ氏は今月18日、混雑していない電車で優先席を利用した際の動画をツイッターにアップ。これに対して「健常者が座るべきではない」「優先席に座るのは残念ですね」といった批判のコメントが寄せられた。
批判に対してレジャバ氏は同日中に「私が言うのも何ですが、理屈のない不要な圧力は、生きづらい社会につながるためやめましょう。空いている席に座ることに何ら問題はありません」と主張。
「大切なのは、必要とする方が来たときに率先して譲る精神です」と訴えた。
関連記事:勇気を出して… 約8割がした経験のある「電車の座席」にまつわる親切な行動
■レジャバ氏の持論
「優先席ありきではなく、しっかりと譲り合いの精神を携えていれば、そのような状況(優先席対象者に譲るべき状況)にも対応できると思います」と再び譲る精神の大切さを述べ、「そもそも、そのような共生社会における人間本来の優しさを促進させるためにこそ優先席がつくられたのではないでしょうか」と問いかける。
続けて、譲り合いを意識していれば「優先席は、その場の判断で使っていいと思います」と持論。さらに、座席を譲ることが当たり前になれば「一般席だって『譲ってもらえますか』『譲りますよ』という会話がうまれる、そのような社会に近づけていけるのではないかと考えました」と未来を見通した。
関連記事:バスで車椅子の乗客に驚きの要求した母親に非難 「娘と座りたいから移動して」
■レジャバ氏「唯一心残りなのは…」
今回の出来事を巡っては、ネット上で賛否両論の意見が多数投稿された。
レジャバ氏は「様々な考えがあったお陰で、(中略)電車の乗り方ひとつにおいてもこれまで以上に理解を深めるきっかけとなりました」と明かし、「だから、本当に多くの様々な意見を出してくださった皆様に心から御礼を申し上げたいと思います」との想いをつづる。
しかし、「唯一心残りなのは、罵倒したり目に余る言葉を使う人間が一部で見受けられたことです」と残念なことも。「議論しようとする努力に対して表現の自由や多様性を制限することにつながりかねない非建設的で、あってはならないことだと言うことを付け加えておきます」と苦言を呈した。
また、レジャバ氏は駅のホームで撮影した電車とのツーショットをアップしており、「写真は以前に撮影した、私の好きな都電荒川線とのツーショットです!」と説明を添えている。
関連記事:電車で疲れているとき席を譲る? タヌキ寝入りは30代が最多と判明…
■反対の意見も
レジャバ氏のツイートを見たユーザーからは、「すばらしいお考えです」「大使のご意見に賛同します」「優先と専用は違いますから、問題ないです」と考えに納得の声が上がる。
その一方で、「なんか理想論を振りかざしているだけで現状を何も考慮してない気がする。都内の電車を利用すれば分かるけど、優先席で完全に寝ている人、真下を向いてスマホをしている人がたくさんいる」など、譲り合いの精神を中心とした主張に異論を唱えるユーザーも見られた。