金髪店員の「大きい50円で良い?」発言に耳を疑うが… お釣りの正体にネット民驚愕

店員から「お釣り、大きい50円でもいいですか?」という謎の質問が。手渡された硬貨の姿に、驚きの声が寄せられているのだ。

2023/07/06 04:45


会計で一万円札を使用する際に「大きいのしか無くてすみません」と一声かけた経験は、誰しも一度はあるだろう。

なお現在ツイッター上では、店員から「大きい50円でも良いですか?」と、謎すぎる確認を受けた人物の投稿が話題を呼んでいるのだ…。

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■渡された五十円玉に驚き…

まず注目したいのが、ツイッターユーザー「俺の酒飲むなよ」さんが投稿した1件のツイート。

こちらの投稿には、金髪のアルバイト店員から「お釣り、おっきい50円でもいいっすか?」と謎の確認を受けたので、あまり考えずに「いいっすよ」と返した旨が綴られている。

五十円玉

「大きい50円」というフレーズに思わず首を傾げてしまうが、ツイートに添えられた写真を見て即座に納得。そこには現行の五十円玉と並んだ、明らかに「大きい」五十円玉が写っていたのだ。


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■それにしてもこの店員、ノリノリである

こちらのツイートは、投稿からわずか数日で1万件近くものRTを記録するほど大きな話題に。

他のツイッターユーザーからは「おっきい50円というパワーワード」「ちゃんと『いいっすか?』と確認するのは神対応」「こんなに大きな五十円玉知らない…」「大きい五十円玉が存在することを初めて知りました…」などの声が寄せられていた。

なお、ツイート投稿主・俺の酒飲むなよさんがお釣りを渡された際に「ほんとにおっきいじゃん!!」とリアクションを見せると、店員も「そーなんすよ!」とノリノリの様子で応えたそうで、なんとも微笑ましい限り。

一瞬、店員が偽物の五十円玉を用意した「ドッキリ」かとも思ったが、「昭和三十八年」と刻印された硬貨の質感を見て、考えを改めたそう。

件の五十円玉との付き合い方に関しては「まだ特に考えてませんが、せっかく私の手元に来てくれたので。お風呂に入れてピカピカに磨いてあげようと思います」「60年の歴史のある五十円玉を見て酒を飲むのも良いかなと思ってます」と、アカウント名に恥じない「呑兵衛」の矜持を感じさせるコメントが得られたのだった。

五十円玉

しかしこちらの五十円玉、なぜこんなにもサイズが大きいのだろうか。今回はその正体を探るべく、国内の硬貨を製造する「造幣局」に詳しい話を聞いてみることに。その結果、身近な貨幣である五十円玉の「知られざる正体」が明らかになったのだ…。


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■五十円玉にそんな歴史があったのか…

まずは、五十円玉の「歴史」について確認することに。

五十円玉

造幣局担当者は「1955年(昭和30年)ごろからいわゆる『神武景気』により貨幣需要が高まり、50円日本銀行券に代わる硬貨の要望が強まったため、同年より『50円ニッケル貨幣』が発行されました」と、五十円玉の起源について説明する。

五十円玉

じつは当初、五十円玉には穴があいていなかったのだが、流通から2年後の1957年(昭和32年)に百円玉が初めて発行された際に「100円と50円が紛らわしい」という声が上がりだす事態に。

五十円玉

そこで1959年(昭和34年)に「穴があいたデザイン」に改鋳されたのが、今回話題となった『50円ニッケル貨幣』(同名)である。

五十円玉

その後、国内におけるニッケル使用量の増加に伴い、1967年(昭和42年)より材質がニッケルでなく、白銅(銅:75%、ニッケル:25%)に変更され、デザインも一新した五十円玉こそが、我われが現在も使用している「50円白銅貨幣」なのだ。

五十円玉

この際に貨幣の大きさも変更となり、現行の五十円玉の直径が21mmであるのに対し、それ以前のデザインは直径25mm。まさに件の店員が口にした通り「おっきい50円」だったワケである。

五十円玉

なお、造幣局からは「穴のない50円ニッケル貨幣も、穴のある50円ニッケル貨幣も、現在は発行されていませんが、どちらも通用力を有する貨幣です」と、驚きのコメントが得られたのだった。


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■硬貨の世界、やはり浪漫の塊だった

珍しい紙幣や貨幣を手にしたら「一体どれほどの価値が…」と気になってしまうのは人の性。

もちろん、俺の酒飲むなよさんも件の五十円玉の価値を調べたのだが…「すごいお宝かと期待してネットで調べたら、五十円玉が50円で売られている現実を見ました」と憂いを帯びた表情で、当時の様子を振り返っていた。

しかし記者はどうしても浪漫を捨てきれず、ジュエリーや貴金属、 ブランド品、ブランド時計の買取・販売をメインに行なうショップ「エブリデイゴールドラッシュ」を運営し、特に宝石関連に造詣の深い「株式会社東洋」に「五十円玉の価値」について尋ねてみる。

すると担当者は「価値が上がる要素は、やはり『数が少ないもの(珍しいもの)』と『欲しがる人が多いこと』の 2点が挙げられると思います」と、前置き。

その上で「数が少ないという点でいうと、近年では昭和62年、平成22年、平成23年、平成24年が、他の年に比べ極端に発行枚数が少ないです。ただ、欲しがる人が多いかというとそこまで人気の高いものでは無いため…あまり高く取引されるものではありません」と、率直なコメントを寄せてくれたのだ。

「五十円玉界隈」に浪漫は存在しないのか…と絶望しかけるも、一筋の光明が…。そう、エラーコインの存在である。

東洋の担当者は「穴の位置がズレてしまっていたり、穴が開けられていなかったり、図柄が異なっていたりするのがエラーコインです」「そもそも貨幣はチェックされた上で世の中に出回るため、エラーが出回ることが珍しく、希少価値が高くなります」と、その詳細について説明。

そして「近年は製造技術が発達しているので、以前よりもエラーコインが出回る可能性はより低くなっており、10万円以上の価格がつくものもあります」と、全世界の人々を海へ駆り立てるレベルで浪漫あふれるひと言を放ってくれたのだ。

五十円玉

会計時、店員がお釣りに関する「奇妙な特徴」を口にしたら、浪漫と遭遇するチャンスかもしれない。

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