動物園が来園者へ「ゴリラにスマホを見せないで」　理由はヒトの10代と同じで…

トロントの動物園が、ゴリラたちの注意を引くため「スマートフォンの写真や動画を見せないように」と来園者に呼びかけている。『CTV News』『Toronto Star』などの海外メディアが報じた。

■来園者のスマホ問題

オンタリオ州にあるカナダ最大の動物園であるトロント動物園では最近、ゴリラなどの霊長類と来園者のスマートフォンを巡るトラブルに直面しているという。

同動物園の行動管理監督者であるホリー・ロスさんは、メディアに対して「ゴリラがゴリラらしくいられることだけを望んでいる」と語った。

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■動画に夢中になってしまう

ロスさんによると、ゴリラの1頭であるナシールは、来園者が見せてくれるスマートフォンの映像に夢中になっているという。

ナシールは2009年生まれで、「動画に魅了され、スクリーンタイムが許す限りスマホを見続けてしまう典型的な10代」であると説明している。

また同園はゴリラの飼育舎に看板を設置し、「動揺し、家族やゴリラ同士の関係に影響を与える可能性があるため、ゴリラに動画や写真を見せないように」と来園者に注意を呼びかけている。

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■あくまでも「ゴリラらしく」

ゴリラが動画に夢中になるのは主に好奇心からだが、ロスさんは「私たちはゲストがゴリラにビデオを見せることをあまり望んでいません。ゲストにゴリラのしていることを見てほしいのです」と述べる。

また「特にナシールは、他の動物のビデオを見ることに強い興味を持っていました。でも本当に大事なのは、彼が自分の兄弟たちと一緒に過ごし、ゴリラとして成長することなのです」とも語っている。

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■他の動物園でも…

このような取り組みは他の動物園でも行われており、アメリカ・シカゴの動物園では、来園者がスマートフォンを見せないようにするために、ゴリラの檻のガラス窓から離れた位置にロープを張るようにしたという。

たとえ動物たちが動画を喜ぶとしても、動物園では彼らの自然な姿を見るためにも、スマートフォンは定められた使用方法を守るべきだろう。

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（文／Sirabee 編集部・びやじま）