『27時間テレビ』の成功が難しい理由 千鳥らに立ちはだかる歴史と構造
近年と過去の『27時間テレビ』をともに考察し、久々に復活する同番組の難しさの構造を分析する。
■『27時間テレビ』MCという最難関
『27時間テレビ』を歴史的に振り返ったとき、なおもハードルの高さが窺えるのが同番組の特徴。『27時間テレビ』のMCといえば、北野武・タモリ・明石家さんまのビッグ3やSMAPやナインティナインが代表である。
視聴者の高齢化以前から、彼らくらいの国民的MCでなければ、なかなか成功しないのが同番組の特徴であった。体力的にも厳しい同番組MCを千鳥らが引き受けたことは立派であると言える。
しかし、この大抜擢は、彼らにとっても番組にとっても最難関のハードルとなることは間違いないだろう。
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■スタートダッシュは成功したのか?
最難関番組『27時間テレビ』が22日に始まり、まずは期待のハードルを越えることができたのだろうか。『千鳥の鬼レンチャン』(フジテレビ系)はまさにコア視聴率を獲得し、今回のMC陣の抜擢理由となった番組。
しかし、『千鳥の鬼レンチャン』のメインコンテンツである歌唱企画が収録VTRで、果たして高い期待のハードルに応えることができたのだろうか。
スタートダッシュが確実に決まったとは見えない中、千鳥らはメインMCとして、27時間の生放送を安心して観ることができる空間を提供できるのかが問われる。
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■『27時間テレビ』今後の見どころ
有吉弘行も23日の15時頃から登場し、久々の千鳥らとの共演。千鳥らは有吉に負けず、同番組MCとしての盛り上がりを演出できるのか。
また、千鳥らは昔からの仲間同士のMCだが、同番組のMCを3組6人で担う大所帯で果たしてよかったのか。基本的に、メインMCは千鳥だけの方が柔軟な体制が取れたとも考えられる。彼らは、交代で休憩を取るわけでもない。
『27時間テレビ』は今年限りの復活となるのか。『27時間テレビ』復活の答えはどのように見出されるのか、今後の同番組の展開に注目したい。
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(文/メディア評論家・宮室 信洋)