ケンタッキー店頭のおじさん、意外な本名に衝撃走る 「カーネル・サンダース」と思いきや…
ケンタッキーの「顔」と呼んでも差し支えない、お馴染みのおじさん。しかし、約9割もの人が「彼の本名」を勘違いしていたのだ…。
ケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)を象徴する存在といえば、多くの人が「カーネルおじさん」を連想することだろう。
「知らない人はいない」と断言できるレベルの知名度を誇る男性だが、この度なんと、9割近くもの人々が彼の本名を勘違いしていると判明したのだ…。
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■「カーネル・サンダース」と答えたくなるが…?
今回は、全国の10〜60代の男女1,000名を対象として「KFC店頭に人形が置かれた男性の本名」に関するアンケート調査を実施。その結果、全体の85.7%が「カーネル・サンダース」と回答していることが判明したのだ。
いずれの年代も8割以上が「カーネル・サンダース」として認識しており、60代に至っては9割以上という結果に。しかし件の男性の本名は、本当に「カーネル・サンダース」なのだろうか…?
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■KFCの回答、驚きの連続すぎる
そこで今回はこちらの疑問を解消すべく、「日本KFCホールディングス株式会社」に詳しい話を聞いてみることに。
前出の疑問をぶつけたところ、「じつは『カーネル』は、本名ではございません。食文化の発展に大きく貢献したことでアメリカ合衆国ケンタッキー州から与えられた称号であり、本名は『ハーランド・デーヴィッド・サンダース』 です」と、驚きの回答が得られたのだ。
そしてさらに驚くことに、店頭に立像の設置を開始したのは本国アメリカでなく、日本発祥であると判明。日本KFC担当者は「(人形の)原型はカナダの、あるフランチャイズ店舗で作られ、その後は倉庫で眠ったままになっていました」「しかし日本にKFCができた年に、たまたま日本KFCの幹部がその立像を見つけ、日本に持ち帰りました」と、そのルーツについて振り返っている。
今でこそ信じられないが、当時の日本ではKFCは全くの無名であり、且つ赤と白のストライプを基調とした非常に明るい店舗づくりをしていることから、電器店や理髪店と間違えて入店する人が多かったという。
そこで、当時のKFC関係者は「なんとか『KFC』を認知して頂こう」という意識のもと、発見した立像を店頭に設置することにしたのだ。なお、設置が始まったのは1971年(昭和46年)頃からと言われている。
興味深いことに、アメリカやフランスなどの欧州にも「日本から送った立像が設置された店舗が一部存在する」とのことで、図らずも「逆輸入」の形態をとった店舗も存在するよう。
なお、カーネル氏の立像のサイズは約180cmで、重量は26kg。カーネル氏は60歳当時、身長180cm、体重90 kg だったと言われており、ほぼ等身大のサイズ感というワケだ。こちらの人形は98年より、立体商標に登録されている。
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■日本KFC、完全にノリノリである
今回の調査結果を受け、日本KFC担当者は「ご回答者の約9割に『カーネル・サンダース』という名前と立像をご認知頂いていることが大変ありがたく、感謝申し上げます。自身の顔をアイコンとし、本物のおいしさをすべてのお客さまにお届けしたかった『カーネル・ サンダース』もきっと喜んでいるに違いありません」と、笑顔でコメント。
さらに「本名は『ハーランド・デーヴィッド・サンダース』ではございますが、引き続き皆さまの呼びやすい『カーネルおじさん』『カーネル』などの呼称で親しんで頂けますと幸いです」と、懐が深いメッセージを寄せてくれたのだ。
「カーネル・サンダース」は本名ではないと判明したが、今後も自身にとって「馴染みある愛称」で呼んでほしい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)