リクエスト制度では対象外の「野球の投球判定」 8割が現状からの変更求める
走者の塁でのアウト・セーフなどは対象となるリクエスト制度だが、ストライク・ボールは対象外。AI判定など米国では新たな試みも。
野球では2000年代から米メジャーリーグで導入され、日本でも行われていたビデオ判定。
その後、MLBでは監督が審判に異議申し立てをすることができるチャレンジ制度が導入され、日本でも2018年シーズンから同様のリクエスト制度が導入されている。
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■投球判定はリクエスト不可
ただ、審判がビデオを見直して検証することができるのは、本塁打かファウルか、や盗塁や走塁、帰塁のアウト・セーフのみ。ストライク・ボールの投球判定には異議を申し立てることができない。
熟練の審判が見ているわけで基本的には信頼すべきだが、とくにテレビ放送などで見ると「あれ?」と思うときもあるかもしれない。
リクエスト制度導入によって判定が覆るケースも多いので、ジャッジへの印象もかつてのように絶対ではなくなっている。捕手には微妙にミットを動かしたり、姿勢を工夫するなどしてボールをストライクに欺く「フレーミング」という技術も。
MLBでは、ESPNなどテレビ放送の際にストライクゾーンを画面に表示。審判が見ているのとは異なるアングルではあるものの、観客の参考としては役立つ。これはNPB中継では導入されていない。
また、MLB傘下のマイナーリーグでは、投球判定にAIを活用したロボット審判の導入も進んでいる。日本ではどのように受け止められているのだろうか。
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■8割以上が変更求める
Sirabee編集部が、7月31日〜8月2日にかけて、全国10〜60代男女1,000m名を対象に、NPBの投球判定について調査したところ、全体の54.4%が「ゾーン表示して人間が判断」と回答。MLBと同じ方式だ。
マイナーリーグで試験導入されている「AIなどが判断」は27.0%。「現状のまま」は18.6%だった。
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■若い世代に目立つ変化望む声
AIなど新技術や古くから伝わるやり方への評価には、やはり世代差も見られた。10〜20代では、MLBと同じく「放送画面にストライクゾーンを表示して人間が判断」が64.5%に。また、30代以下では「現状のまま」が2割を大きく下回っている。
ただ、投球判定に全面的にAIを導入することについては、若い世代でも10〜20代などは微妙な印象を持っているようだ。
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■執筆者紹介
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)