オリックス貧打も首位堅守に 中嶋聡監督「申し訳ないという言葉しか…」【週刊バファローズ】
貯金を今季最多23まで伸ばしているが、打線は8試合連続で2点以上取れない状況に苦しんでいるオリックス・バファローズ。20日までの1週間の動きをまとめる。
先週のオリックスは15日は台風直撃の影響で中止になり、16日はエース山本由伸で落としたものの、そこから引き分けを挟んで3連勝。2位の千葉ロッテとのゲーム差も7.5ゲームまで開き、最短で25日にも優勝マジックが点灯する。
また25日からはマジック対象チームであるロッテとの直接対決3連戦が京セラで行われるため、今週中のマジック点灯が濃厚だ。
■2023オリックス・バファローズ戦績 8.15-8.20
対 福岡ソフトバンクホークス
大阪・京セラドーム大阪
8.15
オリックス(台風のため中止)福岡ソフトバンク
8.16
●オリックス(山本)2-3(有原)福岡ソフトバンク○
8.17
○オリックス(宮城)2-1(和田)福岡ソフトバンク●
対 北海道日本ハムファイターズ
大阪・京セラドーム大阪
8.18
△オリックス(山下)1-1(上沢)北海道日本ハム△
8.19
○オリックス(山崎福)2-1(伊藤)北海道日本ハム●
8.20
○オリックス(東)1x-0 (上原)北海道日本ハム●
※(カッコ)内は先発投手。
※通算成績はオリックス106試合63勝40敗3分けの首位。2位の千葉ロッテマリーンズとは7.5ゲーム差。(2023.8.20現在)
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■苦悩の中嶋監督
三連覇に向けて着々と勝ち星を重ねているオリックスは、貯金を今季最多の23にまで伸ばしているが、打線は8試合連続で2点以上取れないという貧打に苦しんでいる。
その分、先発陣だけではなく、山岡泰輔、比嘉幹貴、山田修義、宇田川優希、阿部翔太、山崎颯一郎、平野佳寿という鉄壁の中継ぎ陣が、勝ち越しや逆転を許さない投球で凌いでいるのが大きい。
中嶋聡監督は「ピッチャーに対して申し訳ないという言葉しか出てこないですね」と投手陣に陳謝。
その上で、打線に関して「もうずっとですよね。変なところで力んだり、変なところでボール球に手を出したり。分かってるんですけどね。バッティングコーチもいろいろ言ってくれているけど、あの場で修正するのは僕らじゃないのでね。あそこはもう選手の力しかないので。あそこで強くなる選手であってほしいし、そういう選手にしていかないといけないしね。僕らの力不足ということだと思うけど、まあ掛ける言葉が分からなくなってきちゃった」と苦悩を口にしている。
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■投打ともにギアを上げる必要
また打順を9番に下げてまで起用し続けていた杉本裕太郎を「上がらなかったら出られないし、この時期にきて、覇気のないスイングになってしまったと見えたら代えないといけないし。1打席目にいい感じで打ったと思ったけどやっぱりそこが続かないのが現状なのでね。苦しいでしょうけど…苦しいよこっちが」と再調整のため、登録を抹消した。
森友哉やゴンザレスといった離脱組が帰って来たが、打線に繋がりがないのが現状。むしろここまで勝ち続けているのが不思議で、これが最後まで続くとは限らず、投手陣の負担を軽減するためにも打線の奮起が必要だ。
チームは三連覇が明確に見えて来ただけに、ポストシーズンに向けて、投打ともにギアを上げていかなければならない。22日からは埼玉西武とベルーナドームで3連戦を行う。
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■執筆者プロフィール
どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。
音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。
横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。
2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田)