世界平和度指数が発表、日本は163か国中9位 世界ワーストはアフガニスタン
オーストラリアのシンクタンクが治安の良い悪い国をランキング。ワースト10にはロシアウクライナも。トップ10はイメージどおり。
オーストラリアにあるシンクタンク経済平和研究所は最近、世界平和度指数を公表した。これは簡単に言うと世界の安全ランキングで、今年も163か国が評価対象となった。
■海外渡航時にチェックしたい世界平和度指数
安全ランキングは国内の犯罪やテロ、周辺国を含めての戦争などのリスクをもとにランキング化している。今年最も安全国となったのはアイスランドだ。アイスランドはイギリスから北へ2,000キロにところに位置し、人口も35万人ほどで、治安がいいイメージしかない。
そして、デンマーク、アイルランド、ニュージーランド、オーストリア、シンガポール、ポルトガルなどが続いたが、どの国も犯罪率は低く、テロや戦争とも無縁な国が多い。次に日本がランクインした。
日本がトップ5に入ることはこれまでない。おそらく台湾や北朝鮮など周辺の安全保障環境が影響しているのだろう。
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■ワースト10は中東やアフリカに多い
一方、安全ではないトップ10になったのは、アフガニスタンである。
アフガニスタンというとあまり馴染みのない国だが、現在はテロ組織とも関係も指摘されるタリバンという勢力が実権を握っていて、国民は人道危機に直面している。
それに続き、イエメン、シリア、南スーダン、コンゴ、ロシア、ウクライナ、ソマリア、スーダン、イラクが入った。毎年、中東やアフリカの紛争国がワースト10を占拠するが、今年はロシアとウクライナが入った。
これは当然ウクライナ戦争の影響だ。今後中東やアフリカの紛争国では爆発的な人口増加が見込まれており、経済格差や失業などが拡大することでさらに治安が悪化することが懸念されている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)