道頓堀ダイブした2秒後、目の前に衝撃の警告文が… 「流石は大阪」とネット民大歓喜
阪神タイガースの優勝に歓喜する大阪。ネット上ではバーチャル世界の大阪で「道頓堀に飛び込んだ」際の現象に、注目が集まっているのだ…。
阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ優勝を果たした。大阪、特に道頓堀周辺の熱狂ぶりが話題を呼んでいる中、ネット上では「バーチャル世界の大阪」に隠された秘密に注目が集まっており…。
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■バーチャル世界で道頓堀に飛び込むと…
今回注目したいのは、奈良を代表するインフルエンサー「卑屈な奈良県民bot」さんが投稿した1件のツイート。
「阪神優勝したのでメタバース世界の道頓堀に飛び込んだら、ちゃんと怒られた」と、意味深すぎる1文の綴られた投稿にはゲームのプレイ動画のようなムービーが添えられており、舞台はお馴染みの道頓堀である。
画面内を所狭しと走り回るアバターは、最終的に道頓堀に飛び込むのだが…なんとその瞬間、画面には「バーチャルでも飛び込んだらアカンよ!」「安全に気をつけて大阪を楽しみましょ」という警告文が出現したではないか。
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■「ちゃんと用意して偉い」と称賛相次ぐ
一定量の喜びや興奮を感じた大阪市民の中には、五体を道頓堀へ投下させるケースも珍しくない。しかし、言うまでもなく非常に危険な感情表現であり、こうしたダイブが予想される日は大阪府警が厳戒態勢を敷くのが通例となっている。
とはいえ、バーチャルの世界でもこうした警告文を表示させるとは…。他県に住む我われからは想像がつかないが、やはり大阪では「道頓堀ダイブ」が、かなり問題視されているのだろう。
こちらの光景は多くの人々に衝撃を与えており、前出のポストは投稿から数日で約2.5万件ものリポストを記録。他のXユーザーからは「ちゃんと大阪弁で怒ってくれるのがポイント高い」「流石は大阪やで」「バーチャル世界でも禁止だったのか…」「ちゃんと用意してて偉い」といった具合に、称賛や驚きの声が多数寄せられていたのだった。
ちなみに、卑屈な奈良県民botさんの強敵(とも)として名高い京都のインフルエンサー「みえっぱりな京都人bot」さんは、アバターが走り回る動画内容に対して「画面の中ではえらい元気どすなぁ」と、京都式ラブコールを送っている。
画面の中ではえらい元気どすなぁ
— みえっぱりな京都人bot (@kyoutojin_bot) September 14, 2023
なお、卑屈な奈良県民botさんにポスト投稿の経緯について尋ねたところ「阪神がアレ(優勝)したと聞いて、せめて気分だけでも一度、道頓堀に飛び込んでみたいと思い、バーチャルで再現した大阪を体感できるというアプリ『cluster』を速攻でダウンロードしました」「リアル道頓堀に飛び込むと警察に怒られますが、バーチャル道頓堀なら流石に誰からも怒られないだろうと思って意気揚々とダイブしたところ、まさかの大阪府と大阪市とKDDIに怒られました。なんでやau関係ないやろ…と思ったら、どうやら出資元らしいです。関係ありました」との回答が得られたのだった。
前出のように奈良と京都は「歴史ある古都」という共通点があり、令和の現代ではパワーバランスに結構な差があるような気もするが、ライバル的な関係性にあることは周知の事実。
そこで、同じ「関西」の仲間である大阪のイメージについて尋ねたところ、「歴史の古さと自然の豊かさと鹿の数では奈良の方が勝っていると思うのですが、その他の点についてはお察し下さい」「そもそも大阪『市』の人口が約270万人で、奈良『県』の人口が約130万人ですから、なんかもう現代文明的な部分では色々と勝負にならないんですよね」と、文明の競争に見切りをつけた回答が得られたのだった。
卑屈な奈良県民botさんは「さらにこれは、あくまで個人的にですが」と前置きしつつ、「我われ奈良県北西部在住の盆地民は、仕事も大阪、通学も大阪、遊びに行くのもデートに行くのも、オシャレな服を買いに行くのもほとんど大阪というイメージなので、むしろ『奈良からちょうどアクセスの良い位置に便利な都会があって助かるわ〜』というのが正直な思いです」「関東圏に例えると埼玉県民にとっての池袋が、奈良県民にとっての大阪天王寺という感覚に近いかもしれません」とも補足しており、もはやこの議題だけで本が1冊書けそうである。
なお、大阪市民伝統の「道頓堀ダイブ」については「阪神がアレするとファンの方々が道頓堀に飛び込む風習は、まあ確かに気持ちはすごい分かります」「奈良県民も海を見るとつい嬉しくなって衝動的に飛び込みたくなりますね。海ないんで」と、奈良ジョークを交えつつ分析していた。
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■大阪市、完全にノリノリである
続いては話題の警告文の詳細をめぐり、都市連動型メタバース「バーチャル大阪」を展開する「大阪市万博推進局」出展部出展企画課に取材を敢行することに。
大阪府・市では、国家プロジェクトである「大阪・関西万博」の成功に向け、地元パビリオンの出展をはじめとした様々な施策を推進している。世界中の人々に万博会場へ足を運んでもらえるよう、開催前から大阪の魅力を広く国内外に発信していくため、2021度から都市連動型メタバースとして構築が始まったのが、この「バーチャル大阪」なのだ。
今回話題となった警告文を導入した経緯について、万博推進局担当者は「(道頓堀)現地でも、飛び込み行為はかねてより禁止されており、注意喚起のため、このような設定とさせて頂いております」「2025年の大阪・関西万博に向けて国内外問わず皆さまに、飛び込み行為が禁止されていることを知って頂ければと考えています」と、説明している。
「バーチャル大阪」にはその他にも小ネタが満載で、たとえば道頓堀のある「新市街エリア」とは異なる「今昔街」では、住職の説法を聞くと寺の扉が開き、国宝の仏像が見られる…といった仕掛けが施されているのだ。
思わぬ(?)形で「バーチャル大阪」が注目を集めた件について、担当者は「今回の阪神タイガースの優勝によってバーチャル大阪に対する反響が大きいことについて、大変嬉しく思っています」「大阪・関西万博に向けて、バーチャル大阪を通じて、国内外の方により一層、大阪の都市魅力を発信していければと考えていますので、皆さまもぜひバーチャル大阪を訪れてみてください」と、笑顔のコメントを発している。
ぜひ「バーチャル大阪」を通じて、大阪の「流儀」を学んでみてほしい。