スーパーで見つけた「焼そばの友」に大感激 しかし無知な記者はカロリーの落とし穴に…
静岡のスーパーで見つけた「焼そばの友」。これがじつに秀逸な食材で、自分史上最高の焼きそばが完成してしまった。
読者諸君には信頼のおける友はいるか? 記者にはあまりいないが、このたび静岡の地で信頼できる「焼そばの友」と出会ったので紹介したい。
画像をもっと見る
■焼きそばの友とは
「焼そばの友」(317円)とは、静岡・富士宮(ふじのみや)市にある食品製造会社・マルモ食品工業が出している商品である。
いわゆる豚肉のラードを搾り取った後に残るかすがコレで、現地では“肉かす”とも呼ばれる。これを焼きそばに入れた物が、地元名物・富士宮焼きそばであり、この肉かすのオイリーさとコクが麺や具材と絡み合い、最高の焼きそばが完成するというわけだ。
※ちなみに商品パッケージには「焼そばの友」と記されているが、同社公式HPにはすべて「焼きそばの友」と書かれている。本記事ではパッケージに合わせ表記する。
関連記事:かまいたち、5種類のカップ麺で利き焼きそばに挑戦 濱家は「パーフェクトかも」
■まずはカリカリになるまで炒める
記者は旅行中、静岡県内のスーパーマーケットで偶然この商品を見つけた。焼きそば用の肉かすとはこれまで聞いたこともなかった上、東京周辺ではまずお目にかかれない。貴重な食材だと感じ、早速購入し帰京後、作ってみることにした。
袋を開けると、鶏なんこつの唐揚げのような、カリカリとした肉塊がいくつも入っている。豚脂が原料とあり、袋内は脂でうっすら曇っていた。パッケージには「包丁でこまかくきざんで、やきそばといためて下さい」という鬼シンプルな調理工程が書かれていたため、それ通りに包丁で粉砕することにした。しけった煎餅を包丁で切るような感覚で、意外と爽快だ。
関連記事:かまいたち、5種類のカップ麺で利き焼きそばに挑戦 濱家は「パーフェクトかも」
■いい感じの香りが立ち始め…
細かくなったら、フライパンに入れて熱する。熱によって脂がにじみ出てきており、さらにカリカリに、色も茶色に。同時に、とんかつを揚げた時のような大変食欲を誘う香りが漂ってくる。
そこに焼きそばの具材を放り込み、しばらく炒める。その後、別に買っておいたマルモ食品の焼きそば(蒸し麺)2食分を放り込み炒めたら、大さじ2~3杯の水。麺がいい感じに仕上がってきたら最後に「やきそばソース」をかける。
これもマルモ食品から出ているもので、せっかくなら全部メーカー合わせた方がウマいんじゃないか、と買っておいたものである。このソースはサラサラなウスターソースに近いもので、コク深いのが特徴。これ単体でも人気商品であるという。
関連記事:麺が入ってない「ペヤング」の亜種、器にこだわれば一気に味が“覚醒進化”
■めちゃくちゃウマい焼きそばが完成
いざ実食。麺はじつにモチモチかつコシがあり、先ほどの特製ソースと絡み合い、本気でウマい。今まで食べた焼きそばで間違いなく一番の美味しさだった。
本格的な富士宮焼きそばはイワシの削り粉を入れるが、今回はそれがなくても十二分にウマく仕上がっていた。特に麺の間に入り込んだ「焼そばの友」が良い。肉そぼろのような食感に加え、全体の味レベルも1.5倍くらいに引き上げており、旨味と深いコクが追加されている印象。最高。
しかし記者も中年を迎えているせいか、豚脂の強パンチに胃をやられ、食後はかなりの膨満感に苛まれた。それもそのはず、今回紹介した「焼そばの友」は1袋421カロリーもあり、調理時にサラダ油を使わないとはいえかなりの熱量がアップされていたわけだ。
やっぱりウマさ=カロリーだよな…とウンウンうなづきながら「ごちそうさま」と手を合わせ、食後にマルモ食品公式HPを眺めていると衝撃の文字を見つけた。
「※1袋 約10食分になります」……。パッケージには一切書かれていなかった分量がこっちではしっかり説明されており、記者は明らかに異常な量の「焼そばの友」を摂取してしまったのである。地元の方々の常識を理解しなかった記者の完全な失策だ。読者諸君は、しっかり用量を確認して調理しよう。
関連記事:麺が入ってない「ペヤング」の亜種、器にこだわれば一気に味が“覚醒進化”
■執筆者プロフィール
キモカメコ佐藤:1982年東京生まれ。『sirabee』編集部取材担当デスク。
中学1年で物理部に入部して以降秋葉原に通い、大学卒業後は出版社経て2012年より秋葉原の情報マガジン『ラジ館』(後に『1UP』へ名称変更)編集記者。秋葉原の100店舗以上を取材し、『ねとらぼ』経て現職。コスプレ、メイドといったオタクジャンル、アキバカルチャーからスポーツまで精力的に取材しつつ、中年独身ひとり暮らしを謳歌する。
・合わせて読みたい→麺が入ってない「ペヤング」の亜種、器にこだわれば一気に味が“覚醒進化”
(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)