グラウンド内外で多大なる貢献 ベイスターズに石田健大が必要な理由【DeNA】

FA権行使を熟考しているという横浜DeNAベイスターズの石田健大。チームに貢献してきた“左腕王国の長男”の流出は、なんとしても避けたいところ…。

2023/10/19 17:00


石田健大

CSファーストステージでの敗退を受け、2023年シーズンが終了したベイスターズ。来季こそ頂点を極めるため、さっそく戦力を整える動きが出てきた。


 


 

■FA権獲得の左腕

そこでシーズン中にFA権を獲得した石田健大の去就もポイントの1つとなっている。

石田は2014年ドラフトで2位指名されベイスターズに入団。即戦力左腕としてルーキーイヤーから活躍し、2年目には25試合に先発し9勝を挙げるなど活躍。2018年には開幕投手を努めながらも、チーム事情で中継ぎに回ると、19年には33試合、20年には50試合とブルペンを支え続けた。

22年からは再び先発に転向し、23年には開幕投手を任させるなど各時代の監督の信頼も厚く、与えられた役割を常に全うしてきた。

その石田がFA権行使を熟考していると報じられている。人的補償の不要なCランクということに加え、昨シーズンの契約更改も7勝を挙げながら、新型コロナウイルス感染の影響もあり83イニングに留まったことでダウンでサイン。

さらに球団から提案された複数年契約を断り、自ら単年契約を希望した経緯もあるだけにFA宣言する可能性も否めない。


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■グラウンド内外でチームに貢献

ただ今シーズンは4勝と勝ち星こそ少ないが、23試合に先発しチーム4位の118回のイニングを稼ぎチームに貢献。もし今季148回の今永昇太と、130回2/3のトレバー・バウアーが来シーズン抜けるとなると、100イニング以上投げたピッチャーは東克樹ただ1人となってしまうことは憂うべく事実。

また選手会長の経験もあり、三浦大輔監督が現役時代から続けていた厚木で行われる自主トレを三嶋一輝らとともに引き継ぎ「しっかり自分が知っていることは伝えていきたい」とのポリシーのもと、法政大学の後輩の石川達也を昨年からメンバーに加えるなど後輩を引っ張っていく側面も持つ。

ベイスターズでの9年、常にチームの勝利のためどんなシチュエーションでも腕を振り、ときには精神的支柱として影に日向に粉骨砕身してきた石田健大。“左腕王国の長男”の流出は、なんとしても避けてもらいたい。


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■執筆者プロフィール

萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。

23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。

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(写真・取材・文/Sirabee 編集部・萩原孝弘

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