イスラエルがガザ地区に地上侵攻したら… 世界でテロが多発する恐れ
中東情勢が激化してから半月。すでに世界各国ではテロに対する警戒が強まっている。地上侵攻が起これば世界で同時多発テロも…。
イスラエル情勢が激化する中、すでにこれに触発された過激主義者によるテロ事件が起こっている。
■フランスとベルギーでテロ発生
フランス北部にある高校では今月、ロシア国籍のチェチェン系(ロシア南部のチェチェンはイスラム教徒が多い)の20代の男が高校を襲撃し、教師などを殺傷する事件が発生した。
事件当時、男はアラビア語で神は偉大なりを意味する「アラー・アクバル!」と叫んでいたとされ、地元警察はテロ事件と断定し、フランス政府はイスラエル情勢に触発された恐れがあるとし、フランス全土のテロ警戒レベルを最高レベルに引き上げた。
また、ベルギーの首都ブリュッセルでも、同じように触発された男がタクシーに乗っていたスウェーデン人2人を銃殺しする事件があった。
男はチュニジア出身の不法滞在者で、自分はイスラム国の戦闘員だとする声明をネット上に投稿していた。この事件を受け、ベルギーでもテロ警戒レベルが最高レベルに引き上げされ、今日欧州諸国ではテロへの警戒が広がっている。
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■テロが欧米で増える恐れ
今後、イスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区へ侵攻すれば、それはテロの有事を引き起こす。
すでに、アルカイダやイスラム国といったテロ組織は、世界各地にあるユダヤ権益や米国権益を攻撃しろと世界中のイスラム教徒に対し呼び掛けており、侵攻によってさらなる呼び掛けが行われ、欧州諸国ではテロのドミノ現象が起こるかも知れない。
世界各国の外務省もテロへの警戒を呼び掛けており、世界で同時多発的なテロの連鎖が我々を襲う恐れがある。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)